中国映画レビュー「被我弄丢的你 I Miss You」

被我弄丢的你 I Miss You

 

【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】

 

 

 

被我弄丢的你


www.youtube.com 被我弄丢的你|I Miss You | Official Trailer|正式预告片

 

 

【スタッフ & キャスト】

2024年 中国 112分
監督: 韩琰(ハン・イェン)
主演: 檀健次(タン・ジェンツー)张婧仪(チャン・ジンイー)蒋龙(ジャン・ロン)刘恋(リウ・リエン)夏力薪(シャー・リーシン)侯长荣(ホウ・チャンロン)

 

 

 

【ストーリー】

2010年、白晓宇【檀健次(タン・ジェンツー)】と王斤斤【张婧仪(チャン・ジンイー)】は、高考(入試)の試験の時に一緒になる。4年後の大学卒業の時に再開し意気投合、付き合うことに。仲良く、思いやり、とても楽しい日々だったのだが、仕事に打ち込むに従って徐々に二人の方向性が合わなくなってくるのであった…

 

 

 

【感想】

一見シンプルでストレートな恋愛映画だが、2人の誠実でリアリティのあるキャラクター造形、丁寧なストーリーで、最後まで引き込まれて泣かされ、いつまでもこの2人を応援したくなる、とても良くできた素敵な映画だった。

 

被我弄丢的你

 

とにかくこの2人が、どちらも本当に"良いやつ"なのだ。若者らしく夢もあるし勢いもある、けどまだ不完全で百点満点では無い。それでもいつも相手を思いやり、つつましくも自分の力でなんとかしようと腐らず努力していて、心から共感できる。

2人の距離感は、彼らの成長によって近づいたり離れたり大きく変化する。特に今作では夢に向かって一直線には進めない、最近の中国事情が反映されていて、2人の関係性までもが意図しない事に翻弄されてしまう。

だがまるで、劇中での雪降る夜、小さな部屋で2人鍋をつつくシーンのように、それでも彼らの中では理想の形がしっかり共有されていて、ああこの2人は一緒にならなければならない、とそう思わされてしまうのだ。

 

被我弄丢的你

 

2人はオシャレでセンスもある今どきの若者だが、数年前までの恋愛映画では見なかったくらい、まるで菅田将暉&有村架純の「花束みたいな恋をした(2021)」のように彼らの環境は大変だ。望み通りの仕事は手に入らない。月給6800元 (約15万円) と給料も明かされて"普通"の人なのがわかる。更に何かを望むなら、同時に何かを犠牲にしなければならない事も示され、ある意味日本の経済感覚のまま共感して見る事ができる。

そういうハードな時代である事はいろんな描写から伝わってくるが、特にヒロインである筈の张婧仪(チャン・ジンイー)演じる王斤斤が、喫煙の設定なのは唸った。こんなにトレンディな恋愛映画のヒロインが一人煙草をふかすというのは、今までの中国映画では見た事がない。ハードボイルドでカッコいいし、さり気なく地に足がついている事を示す演出で最高であった。

 

被我弄丢的你

 

母と娘の関係性も、娘が母を避けがちであったりとややドライな距離感になっていて、だが深いところでは互いに思いやるという、まるで父と息子を思わせる距離感になっている。更に言えば、より良い親子関係が築かれているのも、ある悲劇が起こるのも、相手のアクションを待つ役割も、白晓宇【檀健次(タン・ジェンツー)】の側になっていて、旧来の物語上の男女の役割が逆転したような世界が示されていて、新鮮と同時にリアルな構図が試されている。先の喫煙についても、吸うのは彼女だけなのだ。

一方でセンスも格段に良くなっている。特に西洋のアイテムの使い方は数年前より遥かにこなれているように感じる。エドガー・アラン・ポーが2人の共通の趣味として、物語上でもキーワードとして使われるが、知っていても知らなくても大丈夫だし、その上で使い方は丁寧で上手い。

 

被我弄丢的你

 

最近映画を見るたびに感じる、ストレートに感動を描く作品での中国映画の洗練度に、今作でも改めて驚いた。ど直球の恋愛映画だが、安直な演出に頼らず、ジワジワと最後の感動まで連れていってくれる、シンプルに泣ける良作だ。

 

 

 

【トピック】

◯ 2024年3月8日に中国で全国公開。ヒット作となった台湾映画「我、邪で邪を制す(周處除三害、2024)」「デューン 砂の惑星PART2(2024)」、张艺谋(チャン・イーモウ)監督作「第二十条(2024)」に次ぐ、公開初週の興収ランキング4位に入った。興行収入は2.1億元(44.8億円)。

 

 

◯ 監督の韩琰(ハン・イェン、画像左)は「冷たい熱帯魚(2010)」 などの園子温監督がプロデューサーを務めた映画「破梦游戏 (破夢遊戯、2018) 」で監督を務める。
その後、张一白(チャン・イーバイ)がプロデュースし、本作の张婧仪(チャン・ジンイー)のデビュー作となる青春ドラマ「风犬少年的天空 (2020) 」がヒット、映画として同じ座組で「僕らが空を照らしたあの日(燃野少年的天空、2021)」を監督した。
画像は脚本の郑执(ジェン・ジー、右)と。

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被我弄丢的你

 

 

 

 

檀健次(タン・ジェンツー)

◯ 白晓宇。インテリアデザインの設計をしていたが、友人の老蔡と共に仕事を始める。

◯ 檀健次(タン・ジェンツー)は2010年にダンス&ボーカルグループ「MIC男团」のメンバーとしてデビュー。デビュー前に大阪アジアン映画祭でも上映された「秘岸(2008)」に出演している。グループの活動をしながら時代劇「三国志〜司馬懿 軍師連盟〜(2017)」「三国志 Secret of Three Kingdoms(2018)」、大ヒットドラマ「君、花海棠の紅にあらず(2020)」、ペットとの関係を描いた映画「モフれる愛(2019)」などに出演の後、ヒットサスペンスドラマ「猟罪図鑑(2022)」に主演してブレイクする。
その後、こちらも大ヒットの「長相思(2023)」、周也(ジョウ・イエ)と共演の現代ドラマ「很想很想你 (2023) 」などなど、さらに人気作への出演が増加している。
幼少期に日本に住んでいた事があり、本名である健次も漫画「北斗の拳」の主人公:ケンシロウ(中国版:健次郎)から取って改名したというエピソードがある。

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张婧仪(チャン・ジンイー)

◯ 王斤斤。脚本家を志望し、次第に認められ大きな仕事を任されるようになっていく。

◯ 周迅(ジョウ・シュン)と陳坤(チェン・クン)が立ち上げた事務所、东申未来(北京)文化有限公司に所属。本作の韩琰(ハン・イェン)監督によるヒットドラマ「风犬少年的天空(2020)」の主演でデビュー。映画「あなたがここにいてほしい(2021)」やドラマ「点燃我,温暖你(2022)」など。
昨年は梁朝偉(トニー・レオン)&王一博(ワン・イーボー)主演の映画「無名(2023)」で抗日活動を行う共産党員を演じた。

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蒋龙(ジャン・ロン) 

◯ 白晓宇の友人で、一緒に仕事を始める老蔡。

蒋龙(ジャン・ロン)は10歳ころから活動していたが、中国のeスポーツについてのオンライン小説「マスターオブスキル」のドラマ版「全职高手(2019)」、そして王一博(ワン・イーボー)主演の古装劇「風起洛陽(2019)」に出演。その後、今作主演の檀健次(タン・ジェンツー)の「猟罪図鑑(2022)」「特战荣耀(2022)」、主演ドラマ「虎鹤妖师录(2023)」などに出演している。
昨年夏にストリートダンス映画「熱烈(2023)」で再び王一博(ワン・イーボー)作品に出演した。

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刘恋(リウ・リエン)

◯ 王斤斤の大学時代の友人、郑茉莉。

◯ 刘恋(リウ・リエン)は二人組のジャズ・ユニットMr. Missで活動するジャズ・シンガー。Mr. Missはシネマ・ジャズ的な音楽をプレイし、2016年に発表した初アルバム「先生小姐」で台湾金曲奨・最優秀バンド賞を受賞。その後、バンドを対象にした爱奇艺の音楽サバイバル番組「乐队的夏天」第一期に出場し、広く知られるようになる。昨年には「乐队的夏天」第三期に再度出演している。
映画出演は周冬雨主演の「鹦鹉杀(2023)」で演奏シーンが登場しただけなので、本作が実質デビュー作となる。

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www.youtube.com Mr.Miss《低语》刘恋绝美舞台戏剧感十足 用低语完成自己的奏鸣曲 | 乐队的夏天3 EP1纯享

 

 

 

任彬(レン・ビン) 

◯ 郑茉莉と同じ、王斤斤の大学時代の友人で有名な画家、宋滨(画像中左)。

◯ ドラマ「光芒(2021)」などに出演後、2023年にドラマ「一路朝阳」「故乡,别来无恙」、そしてドラマの映画版「美味しいロマンス The Movie(2023)」に出演して知られるようになった。

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被我弄丢的你

 

 

 

夏力薪(シャー・リーシン)

◯ 王斤斤の母親、王美兰。父親と別れた後、シングルマザーとして飲食店を切り盛りしてきた。

◯ 1990年代から活動し、舞台劇や高亚麟(ガオ・ヤーリン)らと人気ホームコメディドラマ「家有儿女 (2005) 」などに出演。主な作品は「好男当家 (2007) 」「北京爱情故事 (2014) 」「我在他乡挺好的 (2021) 」など。

被我弄丢的你

 

 

 

侯长荣(ホウ・チャンロン)

◯ 白晓宇の父親。王斤斤が憧れる、穏やかで夫婦仲の良い家庭を築いている。

◯ 侯长荣(ホウ・チャンロン)は主に舞台劇で活躍してきた俳優。ドラマでは本作主演の檀健次(タン・ジェンツー)も出演の大ヒット作「長相思(2023)」に出演している。
その他「運命の桃花~宸汐縁~(2019)」「それでも、家族~All is Well~(2019)」「扫黑风暴 (2021) 」などに出演している。

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香港映画レビュー「金手指 The Goldfinger」

金手指 The Goldfinger

 

【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】

 

 

 

金手指 The Goldfinger


www.youtube.com 【《金手指》正式預告一觸即發!】

 

 

 

【スタッフ & キャスト】

2023年 香港 126分
監督:莊文強(フェリックス・チョン)
出演:梁朝偉(トニー・レオン)劉德華(アンディ・ラウ)蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)任達華(サイモン・ヤム)方中信(アレックス・フォン)陳家樂(カルロス・チャン)

 

 

 

【ストーリー】

香港史上最大額の企業事件を描く。程一言【梁朝偉(トニー・レオン)】と彼の会社・嘉文集団が引き起こした巨額の詐欺、汚職、殺人事件を、1980年代の狂乱の香港経済、彼を追い詰める廉政公署(ICAC)の調査主任・劉啟源【劉德華(アンディ・ラウ)】と共に描く、実話を元に作られたストーリー。

 

 

 

【感想】

香港の黄金時代、1980年代バブル経済を豪華絢爛に再現してみせた、"あの頃"を追体験させてくれる映画だった。

80年代後半の日本のバブル期より少し早い、80年代前半の香港。どちらもリアルタイムで経験していない立場からは、いかにあの一瞬だけが特別で"狂っていた"かを見せつけてくれて、すごく面白い。

 

金手指 The Goldfinger

 

梁朝偉(トニー・レオン)と劉德華(アンディ・ラウ)の「インファナル・アフェアIII 終極無間(2003)」以来18年ぶりの共演が売りだが、本作はもう梁朝偉(トニー・レオン)が主人公の映画だ。程一言という大人物と、彼を取り巻く様々なクセのある人間たちの、欲望と欲望のぶつかり合いが観る者をグイグイと惹きつける。

香港経済と彼の絶頂期が描かれる場面はどれも本当に豪華で最高。ゴールド、札束、酒とパーティ…とにかくシンプルに露骨に金がある事を誇る、あの光景が繰り出される。
懐かしのクラシックでアナログな株式市場の光景も登場し、誰もが「ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013)」を思い起こすが、主人公はディカプリオほど狂ってはいない。「ウルフ〜」はドラッグと共に生きているような、もはや正気かわからない歪んだ世界観に至っていたが、香港はそうではなかったと言いたいが如く、冷静さの一線は保たれている。ドラッグはもとより、黒社会の人間もほとんど登場しない。

 

 

そこで、ああ香港の黄金時代とはまさにこの時代の事であったと思い出すのだ。劇中のターニングポイントは1983年。成龍(ジャッキー・チェン)の「プロジェクトA」が公開された年だ。「ウルフ〜」を見てあの時代に行きたいと思う人はいないだろうが、本作はあの素晴らしき時代のアナザーサイドを描いた映画として作られている。

主役の2人はもとより、脇を固める豪華メンバーが素晴らしい。今までより数段存在感を増し、遂にトップ女優に相応しい貫禄を備えた蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)。イケイケでヤンチャなやり手感が最高な陳家樂(カルロス・チャン)。冒頭から長袍姿で怪しげに登場する太保(タイポー/タイ・バオ)。そして、個人的に最も印象的なのは証券マンを演じた白只(バイ・ジー)だ。ギラついた仕事の顔、一方で憧れの張嘉文に寄せる一途だが落ち着かない眼差し、様々な表情を見せてくれて魅了された。

主人公の自伝的ストーリーにしつつ、本当の狙いはあの時代の再現で、そこを目一杯楽しめる映画になっている。

 

金手指 The Goldfinger

 



【トピック】

◯ 新年を控えた2023年12月30日に香港・中国本土を含むアジア各国で公開。香港での興収ランキングは5週連続で1位を獲得。中国本土でも大ヒット作「年会不能停! (2023) 」に次いで2週連続2位を獲得した。
興行収入は4300万香港ドル(8.5億円)、中国本土では5.7億元(122億円)を達成した。

 

◯ 本作は香港金像奬で作品賞を含む12部門ノミネート、梁朝偉(トニー・レオン)の主演男優賞受賞をはじめ撮影賞など6部門を受賞した。

 

◯ 制作費は3.5億香港ドル(70億円)。ロケ地は中環にある大館、尖沙咀の1881ヘリテージ鰂魚涌公園アイランド・シャングリ・ラ 香港ホテルカオルーン シャングリラホテル、上環のウェスタンマーケット(西港城)ザ・ペニンシュラ香港ホテルなど。

圍封寵物公園搭建80年代場景 《金手指》斥資百萬 重現舊建築 hk.news.yahoo.com



 

◯ 監督の莊文強(フェリックス・チョン)は、脚本家として「インファナル・アフェア(2002)」シリーズ全作、「頭文字D THE MOVIE(2005)」「潜入捜査/ミッション:アンダーカバー(2017)」「別叫我"賭神"(2023)」などのヒット作に携わる。
監督としては、麥兆輝(アラン・マック)とタッグを組んだ劉青雲(ラウ・チンワン)主演「盗聴犯 死のインサイダー取引(2009)」からの盗聴犯シリーズと梁朝偉(トニー・レオン)主演の「サイレント・ウォー(2012)」、周潤發(チョウ・ユンファ)の「プロジェクト・グーテンベルク(2018)」などがある。

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梁朝偉(トニー・レオン)

◯ 嘉文集團の創業者・程一言。佳寧集団陳松青がモデルである。

◯ 本作で香港金像奬・主演男優賞を受賞した。
言わずとしれた名優。「恋する惑星(1994)」「ブエノスアイレス(1997)」などのウォン・カーウァイ作品群や、侯孝賢監督「悲情城市(1989)」、香港ノワールの代名詞「インファナル・アフェア(2002)」、汪兆銘政権の工作員を演じたヴェネツィア金獅子賞&金馬奨「ラスト、コーション(2007)」と、挙げるべき作品には枚挙にいとまがない。
昨年は郭富城(アーロン・クォック)と共に今作より少し前の時代の汚職警官を演じた「風再起時(2022)」に出演。そして、日本でももうすぐ公開予定の「無名(2023)」で中国金鶏奨・主演男優賞を受賞し、これによって香港金像奨、台湾金馬奨と併せて3つの中華圏の大賞をすべて受賞した俳優となった。

金手指 The Goldfinger

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劉德華(アンディ・ラウ)

◯ 廉政公署(ICAC)の調査主任・劉啟源。朱敏健という事件初期の10年間に上級捜査官であった実在のモデルを参考にしている。

◯ 言わずとしれたアジア映画のスーパースター。
不朽の名作「インファナル・アフェア(2002)」シリーズをはじめ、「天若有情/アンディ・ラウの逃避行(1990)」「暗戦 デッドエンド(1999)」「桃さんのしあわせ(2011)」などの名作のほか無数の映画に出演し、通算5回の主演男優賞の受賞を誇る。
最近は「ショック ウェイブ(2017)」と続編「バーニングダウン(2020)」「追龍(2017)」、日本映画「鍵泥棒のメソッド(2012)」のリメイク「人潮汹涌(2021)」などに出演。
2023年は、大ヒットSF「流転の地球 -太陽系脱出計画-(2023)」、台湾映画「速命道(2023)」、张涵予(チャン・ハンユー)との「93國際列車大劫案:莫斯科行動(2023)」、昨秋東京国際映画祭で公開された「ムービー・エンペラー(2023)」、そして本作と同時期に公開した主演作「潛行(2024)」と、今もなお忙しく映画出演を続けている。

金手指 The Goldfinger

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蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)

◯ 程一言の秘書であり、嘉文集團の名義上の執行役員でもあった張嘉文。実際の秘書・鄔開莉がモデルだが、鄔開莉自身は本作とは違い1980年に会社を辞し、その後の消息は不明となっている。

◯ 蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)こと阿Saは、雑誌モデルとしてデビューしたが出演した香港電台ドラマ「青春@Y2K(2000)」でブレイク。翌2001年から鍾欣潼(ジリアン・チョン)との人気アイドルユニット、ツインズを結成。
映画出演はツインズとして「ツインズ・エフェクト(2003)」を始めとする主演シリーズ、さらに単独では「香港国際警察/NEW POLICE STORY(2004)」「プロジェクトBB(2006)」「77回、彼氏をゆるす(2017)」と続編の「感動她77次(2021)」など多数ある。
劉青雲(ラウ・チンワン)と共演した、妊娠中の刑事によるアクションというムチャクチャ設定だが面白い「神探大戦(2022)」が最近作。

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◯ 今作での蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)は数多くの80年代前半のファッションを見せている。

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任達華(サイモン・ヤム)

◯ 程一言のビジネスパートナーで、初期から資金面で支援し続けていた曾劍橋。モデルは鍾正文。

◯ 任達華(サイモン・ヤム)は1970年代から数多くのドラマ・映画で活躍している。
初期にはTVBドラマ「千王之王(1980)」「新紮師兄續集(1985)」への出演で知られるようになり、徐々に映画にフォーカスしていくようになる。
アニタ・ムイ&純名里沙主演の「夜間飛行(2001)」「PTU(2003)」「エレクション 黒社会(2005)」「天使の眼、野獣の街(2007)」「スリ(2008)」などで香港金像奨にノミネートされ、「歲月神偷(2010)」で遂に主演男優賞を受賞する。
ハリウッドにも進出し、「トゥームレイダー2(2003)」などに出演。「SPL/狼よ静かに死ね(2005)」「イップ・マン 序章(2008)」&「イップ・マン 葉問(2010)」「ドラゴン×マッハ!(2015)」などなど、数多くの名作&良作に出演している。
最近では陳木勝(ベニー・チャン)監督の遺作にして良作「レイジング・ファイア(2021)」や陈思诚(チェン・スーチェン)による無国籍犯罪ドラマな中国映画「误杀2(2021)」などに出演。劉德華(アンディ・ラウ)の最新作「潛行(2024)」にも特別出演している。

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方中信(アレックス・フォン)

◯ 顧問弁護士のKelvin。

◯ 1987年のデビュー作の役名から芸名を決めた方中信(アレックス・フォン)。「君を見つけた25時(1998)」「ぼくの最後の恋人(2005)」「盗聴犯 死のインサイダー取引(2009)」「インターセプション 盗聴戦(2014)」の4作で香港金像奬・助演男優賞を受賞。「ワンナイト イン モンコック(2004)」では主演男優賞にノミネートされた。周潤發(チョウ・ユンファ)の最新作「別叫我"賭神"(2023)」にも出演している。
数多くのドラマにも出演しているが、近年は中国ドラマへの出演も多く、特に「ミーユエ 王朝を照らす月(2015)」はよく知られている。

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陳家樂(カルロス・チャン)

◯ 華業銀行創業者の二代目・何浩雲。モデルは恆生(ハンセン)銀行林秀峰である。

◯ 陳家樂(カルロス・チャン)は2003年デビュー。
恵英紅(カラ・ワイ、クララ・ワイ)と共演した映画「幸福な私(2016)」で知られるようになり、ドラマ「逆緣(2017)」、1970年代香港のバンド温拿樂隊(Wynners)についての映画「兄弟班(2018)」「ハード・ナイト(2019)」「我的筍盤男友(2020)」「アニタ 梅艷芳(2021)」でのアダム・チェン役、「神探大戦(2022)」など多くのヒット作に出演している。

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白只(バイ・ジー)

◯ 証券会社の"場立ち"と言われる立会人の任沖。当初はライバル・新松集團の吳任松に協力していたが、後に程一言に協力して株価操縦を手掛けるようになる。

◯ 白只(バイ・ジー)は「九龍猟奇殺人事件(2015)」の犯人役で知られるようになったが、元々はギタリストであり舞台劇での俳優・演出として活躍していた。
「九龍猟奇~」で香港金像奨・助演男優賞を受賞。以来、「大樂師 為愛配樂(2017)」「アニタ 梅艷芳(2021)」「風再起時(2022)」「別叫我"賭神"(2023)」、さらに今年の春節ヒット作「盜月者(2024)」などなど、年々重要作への出演が増している。

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岑珈其(カーキ・サム/シャム)

◯ 曾劍橋の息子で程一言と共に働いていた曾永年/Johnny。

◯ 岑珈其(カーキ・サム/シャム)は俳優で歌手。子供の頃に見た劉德華(アンディ・ラウ)の「フル・スロットル/烈火戦車(1995)」を見て俳優になる事を決意。17歳で映画出演を果たし、その後も香港電台を中心に数多くのドラマに出演した。
4人の演劇ユニット・Playtimeを作るなどの活動をしていたが、香港野球チームを描いた「最初の半歩(2016)」や、陳詠燊(サニー・チャン)監督のヒット作「逆流大叔(2018)」に出演。
ヒットした主演作「縁路はるばる(2022)」と、「私のプリンス・エドワード(2019)」、そして「ママの出来事(2022)」にそれぞれ出演し、香港新世代映画では重要な役割を占める俳優となった。

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太保(タイポー、タイ・バオ)

◯ 嘉文集團のライバルになる不動産ビジネス新松集團の社長・吳任松(松哥)。

◯ 太保(タイポー、タイ・バオ)こと張嘉年は数多くの香港・台湾映画に出演する名バイプレイヤー。幼少期を台湾で過ごしたため"臺保"と呼ばれ、そこから今の芸名となった。
1980年代以降の香港・台湾映画、特に成龍(ジャッキー・チェン)や洪金寶(サモ・ハン・キンポー)の作品に数多く出演した。
「公僕(1984)」で台湾金馬奨ノミネート、宮沢りえ主演の台湾映画「運転手の恋(2000)」で金馬奨・助演男優賞受賞、高齢者LGBTを描いた映画「ソク・ソク(2019)」で香港金像奨・主演男優賞を受賞した。
主な出演作は「ヤング・マスター/師弟出馬(1980)」「プロジェクトA(1983)」「五福星(1984)」「ポリス・ストーリー 香港国際警察(1985)」「新Mr.Boo!香港チョココップ(1986)」「サイクロンZ(1988)」「悲情城市(1989)」などという、錚々たるフィルモグラフィだ。

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周家怡(キャサリン・チョウ)

◯ 劉啟源の妻・孫慧。

周家怡(キャサリン・チョウ)はTVBドラマ「火舞黃沙(2006)」「飛女正傳(2010)」などで人気になる。映画では杜琪峯(ジョニー・トー)による豪華ミュージカル映画「香港、華麗なるオフィス・ライフ(2015)」、張學友(ジャッキー・チュン)主演「暗色天堂(2016)」「29歳問題(2017)」「8人の女と1つの舞台(2018)」、そして今作の莊文強(フェリックス・チョン)監督の前作「プロジェクト・グーテンベルク(2018)」などに出演している。

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実際の事件:「佳寧案」

◯ 本作は1983年に発覚した香港史上最大額の企業事件である「佳寧案」を元にしている。
マレーシア華僑・陳松青(George Tan)と、彼の会社・佳寧集団(Carrian Group)によって引き起こされた巨額の詐欺、汚職、殺人事件などが明るみに出た。

様々な事業で成長した後の1980年1月、金門大廈(Golden Gate Building、現美國銀行中心)を10億香港ドルという空前の巨額で買収。直後に6億ドルの利益を挙げる。これによって一般投資家が一気に佳寧集団に注目。人々の資金が佳寧集団株に殺到し、株価の急騰を呼んだ。陳松青の資産も更に増加、一時は"華人一の富豪"李嘉誠や"アジアの海運王"包玉剛と並び称されるほどの富豪となった。

だがわずか2年後の1982年、英サッチャー首相の中国訪問による香港返還交渉開始に端を発した株価の下落、不動産市況の悪化により、資金繰りが急速に悪化。1983年1月には株式上場停止を発表し、事実上の破綻に至った。香港経済が更に悪化し1983年9月の大暴落(ブラック・サタデー)を迎える8ヶ月前の事であった。

懲役3年の刑を受け出所後、陳松青は、劇中で陳家樂(カルロス・チャン)が演じた恆生(ハンセン)銀行林秀峰から骨董品の取引で裁判を起こされ敗訴。だが支払いを拒否した事で破産宣告を受ける事となった。

事件において謎とされたのは資金の出どころで、当時マレーシア国営の裕民銀行(現CIMB銀行)傘下の金融会社より、巨額の資金が融資されていた事がわかっている。この融資額は当時のマレーシア外貨準備高の30~50%という巨額にのぼり、一方でマレーシア側ではこの事件により巨額の損失を発生させたにも関わらず、一切の捜査や処分が行われておらず、マレーシア政府上層部による関与があった可能性が疑われている。

佳寧案 - 维基百科,自由的百科全书

「一代富豪」陳松青頒破產 hk.news.yahoo.com 

《金手指》票房大收 梁朝偉劉德華等角色現況如何?有人隱居及破產 也有人仍任公職 星島頭條 

※なお、資本関係の遠かったグループ企業のひとつ、佳寧娜集團は現在も潮州料理の店として、香港・中国に店舗を有している。ロゴマークは佳寧集団と全く同じで、当時の名残を感じさせる。

佳寧娜集團控股有限公司

 

 

 

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香港映画レビュー「別叫我"賭神" One More Chance」

別叫我「賭神」

 

 

【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】

 

 

別叫我「賭神」


www.youtube.com 《別叫我“賭神”》港版預告|"One More Chance" HK Trailer

 

 

 

【スタッフ & キャスト】

2023年 香港 115分
監督:潘耀明(アンソニー・プン)
出演:周潤發(チョウ・ユンファ)袁詠儀(アニタ・ユン)方中信(アレックス・フォン)廖啟智(リウ・カイチー)安志杰(アンディ・オン)黃德斌(ケニー・ウォン)

 

 

 

【ストーリー】

独身・ギャンブル好きでうだつの上がらない理容師・吳光輝【周潤發(チョウ・ユンファ)】。ある日前妻・李夕【袁詠儀(アニタ・ユン)】が少年と共に訪ねてきて、彼を預かってほしいと懇願する。なんとその少年・李陽【柯煒林(ウィル・オー)】は、吳光輝の息子で自閉症を持っていた。困惑しつつも一緒に過ごしていくうちに、徐々に新しい感情が生まれてくる。

 

 

 

【感想】

まるで当て書きのように、周潤發(チョウ・ユンファ)のイメージをうまく使ったキャラ造形になっていて、ファンなら間違いなく楽しめる。
自閉症の息子を演じる柯煒林(ウィル・オー)の演技力とふんわりとした雰囲気がかなり好印象で、彼の今後も楽しみになる、ハートウォーミングで泣けるそんな温かい映画だった。

 

別叫我賭神

 

賭神というタイトルからも「ゴッドギャンブラー」シリーズの続編を匂わせるのだが、特に関連は無いし、なんならストーリーも、タイトルで謳っている通りギャンブルやカジノはそんなに出て来ないので、シリーズ過去作を見ていなくても全く問題ない。

とはいえ、周潤發(チョウ・ユンファ)が演じるのは一応ギャンブラーだ。なので舞台はマカオ。街並みもさり気なくマカオ感が漂っているのが良いが、にもかかわらず腕も悪く博打グセが抜けずに自堕落に生きている、うだつの上がらない男を演じている。この、哀愁が漂うけどあんまり情けをかける気になれないという、典型的なダメ男がむしろ個人的には良かった。

 

別叫我賭神

 

そこに突然、自分の子だという自閉症の若者を連れて昔の嫁が訪ねてきて、こんな自堕落な男にその子を押し付けていくという、どちらかと言えば「過ぎゆく時の中で(1989)」の逆バージョンようなストーリーが始まる。この自閉症の息子を演じた柯煒林(ウィル・オー)がとても良かった。素晴らしく自然な演技で、微笑ましい気持ちにさせてくれる。ストーリーは王道だし、どこかで見たような印象も受ける小品といってもいい作品だが、最後まで楽しめるので変に期待せずに見るのが良いかと思う。

"影帝"の周潤發(チョウ・ユンファ)を期待して見るのは間違い…というより、むしろ最近の、マラソンしてる姿ばかりが目に入る彼を投影した役柄だし、そういう彼の自然な姿が見れる。昔の様に再びの大活躍を期待はしつつも、これはこれで暖かい気持ちになれる素敵な映画だ。

 

別叫我賭神

 



【トピック】

◯ 2023年6月21日に中国本土で先行公開、1週間後に香港・マカオで一般公開された。公開初週は香港興収ランキングで2位。興行収入は1299万香港ドル(2.6億円)。

 

 

◯ 監督の潘耀明(アンソニー・プン)は映画カメラマンとして1980年代から活動しており、陳木勝(ベニー・チャン)や麦兆輝(アラン・マック)といった錚々たる監督作品で撮影をしてきた。「ディバージェンス(2005)」「サイレント・ウォー(2012)」、そして最新の「金手指(2023)」で香港金像奬・撮影賞を獲得。
映画監督としては黄轩(ホァン・シュエン)主演の「潜入捜査/ミッション:アンダーカバー(2017)」での麦兆輝(アラン・マック)との共同監督以来2作目、単独監督としては初作品となる。

別叫我賭神

 

 

 

周潤發(チョウ・ユンファ)

◯ 理容店を営んでいる吳光輝

◯ 周潤發(チョウ・ユンファ)は言わずとしれた香港映画を代表する映画スター、"亜州影帝"である。「發哥」「發仔」と呼ばれることも多い。
1980年代から数多くの大ヒット映画に出演し、ドラマ「上海灘(1980、上海グランド)」が大ヒットした後、映画「風の輝く朝に(1984、台湾金馬奨)」「男たちの挽歌(1986、香港金像奬)」「友は風の彼方に(1986、金像奬)」「誰かがあなたを愛してる(1987、金馬奨)」「過ぎゆく時の中で(1989、金像奬)」と毎年のように主演男優賞を受賞。
ハリウッド進出後は「リプレイスメント・キラー(1998)」「グリーン・デスティニー(2000)」「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド(2007)」「さらば復讐の狼たちよ(2010)」「ラスト・シャンハイ(2012)」などに出演している。

香港映画レビュー「プロジェクト・グーテンベルク 無雙 Project Gutenberg」 - daily diary

別叫我賭神

 

 

 

柯煒林(ウィル・オー)

◯ 吳光輝の所へ前妻・李夕とやってきた自閉症の少年・李陽。

◯ 柯煒林(ウィル・オー)は、本作共演の廖啟智(リウ・カイチー)が野球チームの監督を演じ、談善言(ヘドウィグ・タム)が香港金像奬新人賞にノミネートされた「最初の半歩(2016)」で映像デビュー。雨傘革命を描いた「散った後(2020)」で主演した他、「香港の流れ者たち(2021)」「アニタ 梅艷芳(2021)」「縁路はるばる(2022)」「金手指(2023)」などに出演している。

別叫我賭神

香港映画レビュー「アニタ 梅艷芳 Anita」 - daily diary

香港映画レビュー「縁路はるばる 僻地へと向かう 緣路山旮旯 Far Far Away」 - daily diary

 

 

 

袁詠儀(アニタ・ユン)

◯ 吳光輝の前妻・李夕。ある事から息子・李陽を預けることを決意する。

◯ 1990年代を中心に数多くの映画に出演。劉青雲(ラウ・チンワン)との「つきせぬ想い(1993)」と張國榮(レスリー・チャン)との「君さえいれば/金枝玉葉(1994)」で2年連続香港金像奬・主演女優賞を受賞。
その他、梁家輝(レオン・カーフェイ)&梁朝偉(トニー・レオン)主演の「月夜の願い/新難兄難弟(1993)」、周星馳(チャウ・シンチー)監督作のコメディ「0061/北京より愛をこめて!?(1994)」「金玉満堂(1995)」「ボクらはいつも恋してる! 金枝玉葉2(1996)」、金城武主演「アンナ・マデリーナ(1998)」「イップ・マン 最終章(2013)」など、陳可辛(ピーター・チャン)監督や王晶(バリー・ウォン)監督作を中心に数多く出演している。
黎明(レオン・ライ)が主演した"賭神"シリーズ「ゴッド・ギャンブラー/賭神伝説(1997)」に出演している。

別叫我賭神

 

 

 

廖啟智(リウ・カイチー)

◯ 理髪店のオーナー、花叔。

◯ 2021年に胃がんにより67歳で逝去した。遺作となる本作や「G風暴(2021)」以外にも撮影済未公開の作品がある。
周潤發(チョウ・ユンファ)の出世作であるドラマ「上海灘(1980、上海グランド)」でデビュー。「籠民(1992)」「ビースト・ストーカー/証人(2008)」で香港金像奬・助演男優賞を受賞。その他「インファナル・アフェアII 無間序曲(2003)」「SPL/狼よ静かに死ね(2005)」「香港国際警察/NEW POLICE STORY(2004)」「密告・者(2010)」「プロジェクト・グーテンベルク(2018)」などに出演。ドラマでも「警界線(2014)」「廉政行動2014」などの主演作がある。
今作共演の方中信(アレックス・フォン)とは「律政強人(2015)」で共に主演。同じく共演の柯煒林(ウィル・オー)のデビュー作「最初の半歩(2016)」では監督役で出演した関係でもある。

香港映画レビュー「プロジェクト・グーテンベルク 無雙 Project Gutenberg」 - daily diary

別叫我賭神

 

 

 

方中信(アレックス・フォン)

◯ 理髪店の常連であり仲良しの友人でもある体育教師、中SIR。

◯ 1987年のデビュー作の役名から芸名を決めた方中信(アレックス・フォン)。「君を見つけた25時(1998)」「ぼくの最後の恋人(2005)」「盗聴犯 死のインサイダー取引(2009)」「インターセプション 盗聴戦(2014)」の4作で香港金像奬・助演男優賞を受賞。「ワンナイト イン モンコック(2004)」では主演男優賞にノミネートされた。
数多くのドラマにも出演しているが、近年は中国ドラマへの出演も多く、特に「ミーユエ 王朝を照らす月(2015)」はよく知られている。

別叫我賭神

 

 

 

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香港映画レビュー「ホワイト・ストーム 世界の涯て 掃毒3: 人在天涯 The White Storm 3 - Heaven or Hell」

掃毒3: 人在天涯 The White Storm 3 - Heaven or Hell

 

【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】

 

 

掃毒3: 人在天涯


www.youtube.com 《掃毒3人在天涯 The White Storm 3 Heaven Or Hell》- 正式預告 Regular Trailer

 

 

 

【スタッフ & キャスト】

2023年 香港 125分
監督:邱禮潯(ハーマン・ヤウ)
出演:劉青雲(ラウ・チンワン)郭富城(アーロン・クォック)古天樂(ルイス・クー)杨采钰(ヤン・ツァイユー)羅嘉良(ロー・ガーリョン)謝君豪(ツェー・クワンホウ)

 

 

 

【ストーリー】

アウ【古天樂(ルイス・クー)】は潜入捜査官チョン【郭富城(アーロン・クォック)】とともに麻薬王カン【劉青雲(ラウ・チンワン)】の組織で働いており、3人は兄弟の絆で結ばれている。香港警察に追われたカンはタイに逃亡するが……。

香港映画祭2023より

 

 

 

【感想】

香港アクションというジャンル映画で、いっちょドカンと威勢のいいのを作ったれ!というお祭りみたいな映画だった。豪華俳優共演!犯罪組織!爆発!のお約束にタイのゴールデントライアングルというボーナスステージで眼福に浸れば正解だ。

公開前の話題はもう、あの3人の夢の共演という所に尽きる。彼らがどれだけ同じ画面に出てくるのか興味津々だったが、3人ではしゃいでいるシーンもあり、超多忙な筈なのに観客のニーズにきっちり応えてくれている。

 

掃毒3: 人在天涯

 

冒頭の港での銃撃戦からいかにも邱禮潯(ハーマン・ヤウ)監督らしい、ド派手なカーアクションも入るが、舞台は早々に海外へ。着いたところはとても香港で撮影したとは思えない、タイ北部のゴールデントライアングル(麻薬の黄金地帯)内の村へ。
監督の前作「93國際列車大劫案:莫斯科行動(2023)」の時もそうだったが、さり気ない現地ならではの風景がしっかり入り、果ては谷いっぱいに広がるケシ畑だ。ニーズを踏まえたお約束を外さないのが嬉しい。

印象的なのはタイの軍閥で大部隊を率いる羅嘉良(ロー・ガーリョン)だ。それまでは現地勢力も中華系が多くてローカル映画感が強かったが、タイ人にも見える圧倒的な存在感で軍服もハマっていて最高であった。
それになんといっても劉青雲(ラウ・チンワン)だ。ポスター通りキャラを作り込んでいて、風格もたっぷりでニヤニヤできる。
どんどん舞台が移動していき、見せ場も多いので退屈せず見られる。「93國際列車大劫案:莫斯科行動(2023)」より更に見せ方が上手くて楽しい。

 

掃毒3: 人在天涯

 

ストーリーはまあ想像通りなので、プログラムピクチャーとして乗っかって見るのが正解だし、最後の銃撃戦ではまさかの⁉︎また⁉︎のあの大物も飛び出てくるので、監督のファンなら大満足だろう。
郭富城(アーロン・クォック)はやはりロマンスが似合うし、彼の泣く姿は誰よりもハマっていて、まさに適役であった。

スッキリと見終われる、もはや伝統芸のような娯楽活劇であった。もはや邱禮潯(ハーマン・ヤウ)監督は香港アクションの第一人者と言える存在になったかもしれない。

 

中国映画レビュー「93國際列車大劫案:莫斯科行動 Moscow Mission」 - daily diary

 

 

 

【トピック】

◯ 2023年7月6日に中国本土で先行公開、香港では7月27日に公開。
香港では「オッペンハイマー(2023)」「バービー(2023)」、中国では「妻消えて(2023)」「ネバーギブアップ八角籠中(2023)」などに次いで、ともに公開初週は興収ランキング4位。
興行収入は香港で1398万香港ドル(27.1億円)、中国本土では2.85億元(59.8億円)

中国映画レビュー「妻消えて ロスト・イン・ザ・スターズ 消失的她 Lost In The Stars」 - daily diary

中国映画レビュー「ネバーギブアップ 八角笼中 八角籠中 Never Say Never / Octagonal」 - daily diary

 

 

◯ 日本では2023年11月2日からの香港映画祭2023で上映された。

makingwaves.oaff.jp

 

◯ 撮影は当初2021年3月からタイで撮影される予定であったが、新型コロナの状況から中国・雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州汕尾市、中国でのコロナ禍の状況が悪化した後は、香港北部の元朗に麻薬工場のセットを建設して撮影した。

 

 

◯ 監督の邱禮潯(ハーマン・ヤウ)はドニー・イェン主演ではない方の、デニス・トーアンソニー・ウォンが主演している「イップ・マン」シリーズの監督として知られている。
今作のシリーズ前作となる劉德華(アンディ・ラウ)&古天樂(ルイス・クー)主演の「ホワイト・ストーム(掃毒2、2019)」も監督。
最近では、劉德華(アンディ・ラウ)主演の爆弾処理班を描いた香港映画「ショックウェイブ(2017)」&「バーニング・ダウン 爆発都市(2020)」を監督しており、それ以外に「洩密者們(2018)」や、アクション以外のジャンルでは「77回、彼氏をゆるす(2017)」や、周星馳(チャン・シンチー)との共同監督となった中国映画「新喜劇王(2019)」などの意外な作品も手掛けている。
2023年は本作以外にも、张涵予(チャン・ハンユー)&劉徳華(アンディ・ラウ)共演の「93國際列車大劫案:莫斯科行動(2023)」、同じく古天樂(ルイス・クー)主演の「暗殺風暴」、中国映画の「绝地追击」と、驚異の4本もの監督作が公開という、尋常ではない年となっている。

ホワイト・ストーム 世界の涯て 掃毒3: 人在天涯

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劉青雲(ラウ・チンワン)

◯ 麻薬王・康素差(カン)。
◯ 今や言わずとしれた香港映画のトップスターを張る大御所。「我要成名(2006)」「インターセプション 盗聴戦(2014)」で香港金像獎主演男優賞をすでに2度受賞、「奪命金(2011)」で台湾金馬奨受賞。そして「神探大戦 (2022)」で3度めの香港金像獎主演男優賞受賞となった。
最近も「インテグリティ/煙幕(2019)」「バーニング・ダウン 爆発都市(2020)」、そして2022年は「神探大戦 (2022)」と年間香港興収1位獲得の「未来戦記(2022)」と、主演作が続々ヒットした。
掃毒3: 人在天涯

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郭富城(アーロン・クォック)

◯ 捜査で康素差(カン)組織に潜入していた刑事、張建行/Billy(チョン)。

◯ 1990年代から今もなお大人気で毎年数多くの出演作がある、現在の香港を代表する俳優であり、大人気歌手。膨大な出演作があるが、主なものは
杜琪峯(ジョニー・トー)監督「裸足のクンフー・ファイター(1993)」「柔道龍虎房(2004)」「リー・ロック伝/大いなる野望 PART II(1991)」「父子(2006)」「浮城(2012)」「コールド・ウォー 香港警察 二つの正義(2012)」と続編「コールド・ウォー 香港警察 堕ちた正義(2016)」、周潤發(チョウ・ユンファ)との「プロジェクト・グーテンベルク(2018)」、中国映画「ピースブレーカー(2017)」、翁子光(フィリップ・ユン)監督の「九龍猟奇殺人事件(2015)」と梁朝偉(トニー・レオン)と共演した「風再起時(2022)」の2作など。

掃毒3: 人在天涯

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古天樂(ルイス・クー)

◯ 同じく潜入捜査をしていた歐志遠(アウ)、麥振榮。

◯ 1990年代から数多くのドラマ・アクション映画などで活躍してきた香港を代表する俳優・歌手。1990年代後半からドラマ「神鵰俠侶 (1995)」「刑事偵緝檔案IV(1999)」「創世紀(1999)」「尋秦記 タイム・コップB.C250(2001)」などで人気となる。
映画は更に無数の作品に出演しているが、杜琪峯(ジョニー・トー)監督「エレクション 死の報復(2006)」「ドラッグ・ウォー 毒戦(2012)」「Zの嵐(2014)」からの風暴シリーズ、「ドラゴン×マッハ!(2015)」「SPL 狼たちの処刑台(2017)」の殺破狼シリーズ、「未来戦記(2022)」などのアクション映画で知られる。アニタ・ムイの伝記映画「アニタ 梅艷芳(2021)」にも出演。

2013年には「天下一電影」という制作会社を設立。映画「6人の食卓(2022)」「逆流大叔(2018)」「四十四にして死屍死す(2023)」などの数多くの映画に出資している。

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掃毒3: 人在天涯

 

 

 

杨采钰(ヤン・ツァイユー)

◯ 畑でケシ栽培をしていた村人の娘、Noon。

◯ 杨采钰(ヤン・ツァイユー)は中国の俳優。父親がタイ人なのでタイの市民権も持っているようだ。武漢生まれ深圳育ちだが高校からアメリカに留学。帰国し北京電影学院を卒業した年に映画「1980年代的爱情 (2015) 」に主演した。冯小刚(フォン・シャオガン) 監督「芳華-Youth-(2017)」で知られるようになり、監督の次作「只有芸知道 (2019) 」でも主演した。
ドラマではヒットした「欢乐颂」シリーズのシーズン3から主演、王凯(ワン・カイ)主演の「大江大河2 (2020) 」などに出演している。

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掃毒3: 人在天涯

 

 

 

謝君豪(ツェー・クワンホウ)

◯ タイで麻薬取引をしていた米諾。

◯ 数多くのドラマ、映画に出演している。「南海十三郎(1997)」で金馬奨主演男優賞受賞。映画では「天作之盒(2004)」「バーニング・ダウン 爆発都市(2020)」での犯人役や、大ヒット作「未来戦記(2022)」「風再起時(2022)」「毒舌弁護人(2023)」など昨今更に大作出演が増加中の一方で、「飯戲攻心2(2024)」などのコメディ、「香港の流れ者たち(2021)」「香港ファミリー(2022)」などの深いテーマの作品にも出演している。
ドラマでは古装劇「月に咲く花の如く(2017)」「三国志 Secret of Three Kingdoms(2018)」など。

掃毒3: 人在天涯

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羅嘉良(ロー・ガーリョン)

◯ 大量の武器とともに数千人の傭兵を抱え、麻薬取引を牛耳ってきた軍閥、戴金榮。

◯ 歌手としてもよく知られる俳優。「情濃大地(1995)」「天地男兒(1996)」、呉鎮宇(フランシス・ン)と共演した「難兄難弟(1997)」、黄日華(フェリックス・ウォン)との「天地豪情(1998)」、温兆倫(デリック・ワン)・林峯(レイモンド・ラム)らとの「流金歲月(2001)」、古天樂(ルイス・クー)や恵英紅(カラ・ワイ)も出演の大ヒットドラマ「創世紀(1999)」の主演など、1990年代に数多くのドラマに出演、主題歌も歌って「視帝」と呼ばれるほどの大人気となった。
2000年代以降は「岳飛伝-THE LAST HERO-(2012)」「東宮(2019)」「盛唐百物語(2022)」、そして「玉骨遥(2023)」など、主に中国本土の歴史劇を中心に出演。
最近の映画では、中国映画「フラッシュオーバー 炎の消防隊(2023)」に出演している。

掃毒3: 人在天涯

 

 

 

その他の俳優

◯ 肥雄:林雪(ラム・シュー)

◯ 80年代より映画界で活動。杜琪峯(ジョニー・トー)監督に気に入られ「ロンゲストナイト(1997)」「ザ・ミッション 非情の掟(1999)」などに出演。監督の「PTU(2003)」で映画賞を受賞する。その他「ミッドナイト・アフター(2014)」「クレイジー・ナイン(2015)」「大樹は風を招く(2016)」などで知られている。
最近では「七人樂隊(2021)」「潛行(2023)」などに出演している。

掃毒3: 人在天涯

 

 

◯ 阿細:劉浩龍(ウィルフレッド・ラウ)

◯ 歌手として非常によく知られているが、映画・ドラマにもよく出演している。
今作の邱禮潯(ハーマン・ヤウ)監督作「洩密者們(2018)」「バーニング・ダウン 爆発都市(2020)」に出演している他、「追龍(2017)」「卧底巨星(2018)」などに出ている。

掃毒3: 人在天涯

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◯ 咖哩:丘占輝
◯ 今作が映画デビュー作。今年公開予定の、今作の邱禮潯(ハーマン・ヤウ)監督作で張學友(ジャッキー・チュン)&謝霆鋒(ニコラス・ツェー)主演の「海關戰線(2024)」にも出演している。

掃毒3: 人在天涯

 

 

 

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香港映画レビュー「香港ファミリー 過時·過節 Hong Kong Family」

過時·過節 Hong Kong Family

香港ファミリー - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarks映画

 

【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】

 

 

 

香港ファミリー 過時·過節


www.youtube.com 【前導預告】《過時·過節》 11月24日 一家人齊齊整整🍚


www.youtube.com OAFF2023『香港ファミリー』Hong Kong Family [過時·過節] 予告編 Trailer

 

 

 

【スタッフ & キャスト】

2022年 香港 114分
監督:曾慶宏(エリック・ツァン・ヒンウェン)
出演:毛舜筠(テレサ・モウ)謝君豪(ツェー・クワンホウ)呂爵安(イーダン・ルイ)談善言(ヘドウィグ・タム)袁澧林(アンジェラ・ユン)盧瀚霆(アンソン・ロー)馮素波(アリス・フォン)

 

 

【ストーリー】

傷害事件スレスレの家族内トラブルをきっかけに、家庭崩壊が始まった香港の中流家庭。
8年後、失職した夫【謝君豪(ツェー・クワンホウ)】はタクシー運転手となり、「会話する」言葉を失った。妻【毛舜筠(テレサ・モウ)】は家政婦のバイトを始め、シングルファーザーの雇い主に密かに心ときめいている。離婚し、実家に出戻った娘【談善言(ヘドウィグ・タム)】は就職をせずに街を彷徨う。そして、父と対立した息子【呂爵安(イーダン・ルイ)】は、あれから家に戻っていない。ひとり、老人ホームで暮らす祖母は、冬至の日に一家団欒の食事を願うのだが……。

OAFF2023より

 

 

 

【感想】

決してハッピーエンドでは無いが、しかし人生とは時に痛みを伴いつつ最良の着地へとたどり着くこともある。そういう意味で我が事としても見れる、リアルで心に残る良質な映画であった。

最初から最後までピリピリとした緊張感が続き、似たような実体験がある人にとってはなかなか辛い映画かもしれない。イライラを隠そうともせず家族みんなに小言を繰り返す毛舜筠(テレサ・モウ)が素晴らしい。今更のようにそれを我慢しつつ適当にやり過ごしながら、冬至の日に実家に向かう家族たち。ところが、実家では更に口煩い母親がいて、息子たちの長年の鬱憤を爆発させてしまう。彼女こそがこの団欒を楽しみにしていたのに…
このスピーディでわかりやすいオープニングが素晴らしくて、もう物語に一気に引き込まれてしまう。劇的なだけでなく、喧嘩をしながらも全員の問題点が明らかにされ、そこから刃物まで飛び出す「事件」へと一気に突っ走ってしまうのだ。ああ、これは取り返しがつかないわ…

そして第二幕。更に物語自体も一気に8年も経過し、悪化したままもはや回復は望めなそうな状況から本当の物語がスタートする。

 

香港ファミリー 過時·過節

 

家族の絆をどうやって取り戻すかには、男と女で、また親と子どもでやり方は違えども、この映画ではとてもフラットで均等に描いているのも好ましい。誰もが悩み、それゆえにたどり着く答えもそれぞれ違っている。だからこそ、エンディングも深い余韻を残す仕上がりになり、彼らの行く末が見終わってもなお気になってしまうのだ。

特に謝君豪(ツェー・クワンホウ)が演じる夫/父親が非常に印象的だ。普段の彼が演じる役とは全く違うし、彼の出す結論も驚愕だが、同時にすごく腑に落ちる、ある意味強靭な意思を持つキャラクターだ。もちろん彼とて妻や家族の気持ちを汲み取れていないのも見えてくるし、子供たち二人も同様に深く傷ついている一方で完璧ではなく、どの役にも共感して見ることができる繊細さがある。

息子役の呂爵安(イーダン・ルイ)が上手い。映画2作目とは思えないほど若く鬱屈した雰囲気を全身から伝えてきて、存在感がある。その後の活躍も納得の実力がすでにここでも見えている。

 

香港ファミリー 過時·過節

 

とにかくエンディングが印象的だ。こういうやり方もあるのか、と目から鱗の終わり方だし、漂う雰囲気は開放的というか、穏やかでもあり、じわりと染み入る。
あと、ロケーションが良い。実家のある場所は、香港的な喧騒のエリアから遠く離れた新界奥深くの山深い場所で、ゆったりとした時間を感じて、いかにも家族だけが入ってこれる小さな「世界」なのだ。

家庭不和だけでここまで描いた映画というのも珍しいし、空気は重たいがダイナミックなシーンも多いのでまったく飽きずに最後まで見れる、とても良い映画だった。最近立て続けに出てきた新世代の香港映画の一本として、記憶に残る映画だ。

 

 

 

【トピック】

◯ 2022年10月7日からの釜山国際映画祭でワールドプレミアされ、翌月の11月24日から一般公開。初週の興収ランキングは「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022)」、異例の大ヒットとなった「正義迴廊(2022)」に次ぐ3位となり、翌週には2位に上昇して数週間ランキング上位を維持する人気作となった。
興行収入は1251万香港ドル(2.4億円)。

 

◯ 日本では2023年3月10日からの大阪アジアン映画祭で公開された。

www.oaff.jp

 

 

◯ 今作は、「流水落花(2022)」などと同じく香港電影発展局によって定期的に行われる、首部劇情電影計画という新人監督発掘オーディションによって325万香港ドル(6300万円)の援助を受けて制作された。詳しくは「流水落花(2022)」の項を参照。

香港映画レビュー「流水落花 Lost Love」 - daily diary

 

 

◯ 今作の曾慶宏(エリック・ツァン・ヒンウェン)監督は、1988年生まれ。映画監督を目指して独立して短編映画を中心に作品を制作。1分の短編映画「下雨天(2018)」で鮮浪潮の大賞を受賞。そして上記の首部劇情電影計画に入選し、初の長編映画を監督する事となった。独立して活動していた為、映画界とのコネクションはほぼ何もなかった。
エドワード・ヤン監督の「ヤンヤン 夏の想い出(2000)」が好きだと語っている。そして監督自身も、呂爵安(イーダン・ルイ)演じる息子・陽と同じく、若い頃に違和感を感じ、家を出て何年も戻っていなかったそうである。

 

◯ 実家となる家の撮影は、北部新界北東部・粉嶺の營盤村で倉庫を借りて行われた。

 

 

 

毛舜筠(テレサ・モウ)

◯ 妻であり二人の子供の母親、玲。裕福なシングルファーザーの家政婦をしている。口数が多い。

◯ 1970年代後半の10代の頃から映画やバラエティで活躍。「早熟 〜青い蕾(つぼみ)〜(2005)」で金像獎助演女優賞、「黃金花(2018)」で金像獎主演女優賞を受賞。
今作と同じ年にもう一本主演作「ママの出来事(2022)」が公開、翌年の「四十四にして死屍死す(2023)」 では今作同様に呂爵安(イーダン・ルイ)と共演している。他にも「夜の珍客(2015)」「燃えよデブゴン/TOKYO MISSION(2020)」などにも出演している。

香港映画レビュー「四十四にして死屍死す 死屍死時四十四 Over My Dead Body」 - daily diary

香港ファミリー 過時·過節

 

 

 

謝君豪(ツェー・クワンホウ)

◯ 父親で夫の陳旭真。エンジニアの仕事を辞めタクシードライバーをしている。非常に寡黙で感情を表すことも少ない。

◯ 数多くのドラマ、映画に出演している。「南海十三郎(1997)」で金馬奨主演男優賞受賞。映画では「天作之盒(2004)」「バーニング・ダウン 爆発都市(2020)」での犯人役や、大ヒット作「未来戦記(2022)」「風再起時(2022)」「毒舌弁護人(2023)」「ホワイト・ストーム 世界の涯て(2023)」「飯戲攻心2(2024)」など昨今更に大作出演が増加中の一方で、「香港の流れ者たち(2021)」などの深いテーマの作品にも出演している。
ドラマでは古装劇「月に咲く花の如く(2017)」「三国志 Secret of Three Kingdoms(2018)」など。

香港ファミリー 過時·過節

香港映画レビュー「バーニング・ダウン 爆発都市 拆彈專家2」 - daily diary

香港映画レビュー「毒舌弁護人~正義への戦い~ 毒舌大狀 A Guilty Conscience」 - daily diary

香港映画レビュー「風再起時 Where the Wind Blows」 - daily diary

香港映画レビュー「飯戲攻心2 Table For Six 2」 - daily diary

 

 

 

呂爵安(イーダン・ルイ)

◯ 息子・陽。家族関係に嫌気が差し、家を出た。ゲームのプログラムをしている。監督の経験が反映されている。

◯ 呂爵安(イーダン・ルイ)は、アイドルグループMIRRORのメンバーとして2018年にデビュー。名門・香港大学卒の優等生だ。俳優デビューで主演ドラマ、香港版おっさんずラブ「大叔的愛(2021)」には今作で共演の盧瀚霆(アンソン・ロー)とカップル役であった。「闔家辣(2021)」で映画に初出演。映画2作めとして今作に出演後、「四十四にして死屍死す(2023)」で毛舜筠(テレサ・モウ)と再び共演している。
今年は春節映画として「盜月者(2024)」、翌月には「12怪盜(2024)」とMIRRORメンバー全員が出演する映画が立て続けに公開されヒットした。

香港映画レビュー「四十四にして死屍死す 死屍死時四十四 Over My Dead Body」 - daily diary

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談善言(ヘドウィグ・タム)

◯ 妹の琪。一度結婚したのだが離婚し、実家に戻ってきた。兄のように家族を見捨てることも出来ないが、一方で深く悩んでもいる。

◯ 1990年生まれ。方力申(アレックス・フォン)や余文楽(ショーン・ユー)、蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)などを輩出した人気ドラマ、Y2Kシリーズのひとつ「DIY2K(2012)」で人気になる。香港野球チームを描いた「最初の半歩(2016)」で香港金像奨新人賞にノミネート。「小男人週記3之吾家有喜(2017)」「告別之前(2017)」などに出演した後、楊偲泳(レンシ・ヨン)とのLGBT映画「はじめて好きになった人(2021)」で大阪アジアン映画祭ABCテレビ賞を受賞した。鄭秀文(サミー・チェン)主演の「流水落花(2022)」にも出演している。

香港映画レビュー「流水落花 Lost Love」 - daily diary

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袁澧林(アンジェラ・ユン)

◯ 明の娘・悅(JOY)。イギリス在住だが冬至に帰省する。

◯ 1993年生のモデル、俳優。2015年にレストラン美心MXなどで知られる美心食品お正月広告で注目を集める。その後もモデルとしてマクドナルド香港Beautylaboボシュロムなど多くのCMに出演。
アーティストMVもDear Jane「哪裡只得我共你(2016)」、林峯(レイモンド・ラム)の「不計前嫌(2021)」、そして銀杏BOYZの2017年の3枚のシングル「エンジェルベイビー」「骨」「恋は永遠」、そしてアルバム「ねえみんな大好きだよ(2020)」のジャケットなどに出演した。
本作出演後も、MVでは日本のVaundy「Tokimeki(2023)」、CMでは香港MTR(港鐵)の2023年キャンペーンなど大きな作品に出演が続いている。
映画も本作で9作目となるほど出演しているが、主な作品は鄭中基(ロナルド・チェン)主演「闔家辣(2022)」や、東京国際映画祭出品作「離れていても(2023)」、そしてコロナ禍でのシングルマザーを演じた良作「星くずの片隅で(2022)」などがある。

香港映画レビュー「星くずの片隅で 窄路微塵(きょうろみじん)The Narrow Road」 - daily diary

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盧瀚霆(アンソン・ロー)

◯ 息子・陽の友人で、一緒に仕事もしている雀仔(KOL)。

◯ 盧瀚霆(アンソン・ロー)も呂爵安(イーダン・ルイ)と同じくMIRRORのメンバーだ。上記の通り、香港版おっさんずラブ「大叔的愛(2021)」では呂爵安(イーダン・ルイ)とカップル役であった。
映画は主演作「假冒女團(2021)」に続いて、今作が2作目の出演。今年は春節映画として「盜月者(2024)」、翌月には「12怪盜(2024)」とMIRRORメンバー全員が出演する映画が立て続けに公開されヒットした。

過時·過節

 

 

 

馮素波(アリス・フォン)

◯ 妻・玲の母親。うるさく二人に口を出していたが、大喧嘩となり深く後悔している。

◯ 馮素波(アリス・フォン)は映画監督の父、兄弟にカンフー映画の名脇役・馮克安(フォン・ハックオン)や女優・馮寶寶(フォン・ボーボー)がいるなど、芸能一家に生まれた。
1960年代に広東映画の若手女優「七公主」の一人として大人気になる。ドラマ「壹號皇庭(1992)」「情濃大地(1994)」「神鵰俠侶(1995)」「笑傲江湖(1996)」など無数の映画・ドラマに出演している大女優。

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梁祖堯(ジョーイ・レオン)

◯ 妻・玲の弟・明。悅(JOY)の父親である。母親に疎まれている不満が爆発し離縁する。

◯ 友情出演の梁祖堯(ジョーイ・レオン)は、「調教你男友」の続編としてMIRRORにが出演し、ヒットしたリアリティ番組「調教你MIRROR(2020)」で"調教役"として共演している。
本来は俳優・舞台監督として舞台演劇を長年手がけている。映画では郭富城(アーロン・クォック)主演の「浮城(2012)」や、「29歳問題(2017)」、昨年公開の話題作「年少日記(2023)」などに出演している。

香港ファミリー 過時·過節

 

 

 

 

 

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中国映画レビュー「忠犬八公 Hachiko」

忠犬八公 Hachiko

 

【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】

 

 

忠犬八公


www.youtube.com 《#忠犬八公》/ Hachiko 发布预告 中华田园犬陪伴陈家人【预告片先知 | Official Movie Trailer】

 

 

【スタッフ & キャスト】

2023年 中国 124分
監督: 徐昂(シュー・アン)
出演: 冯小刚(フォン・シャオガン)陈冲(ジョアン・チェン)白举纲(パックス・コンゴ)黄楚桐(ホァン・チュウトン)钱波(チェン・ボー)

 

 

 

【ストーリー】

大学教授の陈敬修【冯小刚(フォン・シャオガン)】は、ある日研究旅行の道中に飛び出してきた子犬・八筒を連れて帰ってくる事になった。犬を飼うことを歓迎しない妻・李佳珍【妻・李佳珍】や家族を尻目に、どんどん愛着が湧き関係が深まり、八筒は通勤の時にも駅でお迎えをするほどになった。だがある日、陈敬修に異変が起こる。

 

 

 

【感想】

ハチ公映画なのでワンコを満喫できるのはもちろん、でもそれ以上に人々と風景をとても丁寧に描いた、とても上質な映画だった。たとえ動物映画が好みでなくとも最後まで楽しめそうなくらい、人物描写で感動できるしっかり作られた良質な映画だ。

見る前はうっすらと人気作だったなという程度の印象だったので、当然ハチ公の物語を知っているとはいえ若干舐めてかかっていたが、見始めたら驚いた。

まず主演が冯小刚(フォン・シャオガン)監督!最初は誰かと思ったし、分かってからも驚いたけれど、むしろその控えめな佇まい、くどくない演技に適役と唸らざるを得なかった。そして妻役が陈冲(ジョアン・チェン)!なんと豪華なキャスティングだ。

 

忠犬八公

 

撮影・美術が本当に素晴らしい。酷暑で知られる重慶が舞台なだけあって、しっとりと湿度を感じさせる映像がいい。重慶名物の長江ロープウェイとその駅前広場、そこから家へと石段が続く路地。設定は2000年前後だが、それ以上に歴史を感じさせるロケ地。ちょっと実際に探訪してみたくなる。
そして、室内である自宅や大学の自室なども、オシャレでは無いがひとつひとつの調度品がノスタルジックで趣があって、落ち着いた素敵な設えがグッとくる。

 

忠犬八公

 

仲代達也・八千草薫主演のオリジナルも改めて見直したが、ストーリーの大まかな流れはオリジナルと変わらず、王道の流れだ。ただし舞台や年代は丁寧に現地化され、2023年の映画としてチューニングもされていて、全く違和感なく2023年の中国映画になっている。確かに大まかには同じなのだが、オリジナルの後半でのハチはかなり辛い扱いを受けているし、外の犬小屋で飼われていたり、石野真子演じる娘の無責任さなど、今の感覚ではしんどい部分も多いのを、兄を追加して娘のエピソードを減らすなど、今作は違和感ないものに改変している。そのかわり、オリジナルが意図して力を入れて描いたノスタルジックな大正時代の生活や、昔ながらの夫婦関係の"古き良き風景"の再現は、中国版として同じようにしっかりと描かれていて、映画のコンセプトごと正に翻案、リメイクと呼ぶに相応しい素晴らしい出来になっていた。

とにかく全編で八筒という名前の"ハチ公"がかわいく愛くるしい。秋田犬から中国田園犬になって表情は少し違うが、犬好きでなくてもその健気さに吸い込まれるし泣ける。中国映画に出てくる動物あるあるの、あの作為的な演出もほとんど無くとても自然に見せているのも大変好ましい。

とにかく映画としての出来がとても良いので、ポスタービジュアルや動物映画というイメージは取っ払って見ても大満足の、泣ける一作だった。中国の動物映画といえば「モフれる愛(2019)」という犬だけでなくペットを描いたオムニバス映画もあって、これも評価が高いので、あらためて見てみようという気になった。

 

忠犬八公

 

 

 

【トピック】

◯ 清明節休暇に合わせた2023年3月31日に一般公開。初週は新海誠監督のアニメ「すずめの戸締まり(2022)」、大鹏(ダーポン)監督の良作「保你平安(2023)」に次ぐ興収ランキング3位を記録し、翌週からは2週連続で「すずめの~」に次ぐ2位を記録し、その後も長く上位を維持した。
興行収入は2.86億元(60億円)。

中国映画レビュー「保你平安 Post Truth」 - daily diary

 

 

◯ もちろん原作は仲代達矢&八千草薫主演の名作「ハチ公物語(1987)」の新藤兼人による脚本である。

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◯ 監督の徐昂(シュー・アン)は、中央戯劇学院監督科を卒業後、北京人民芸術劇院で演劇に携わる。在籍中には劇団四季との共同演出による「ハムレット(2008)」や三谷幸喜による演劇「笑の大学」の改編作「喜剧的忧伤(2011)」の公演などもあった。
初監督作「十二公民 (2014) 」が中国金鶏奨脚本賞などを受賞。それを皮切りにドラマ「猎人 (2016) 」「ダイイング・アンサー(2016)」などを監督している。

忠犬八公



 

◯ 今作でのハチ公役には、オリジナルの秋田犬から中国田園犬が選ばれており、名前もハチ公から麻雀のパーピンにかけた八筒へと変更されている。ポスターでも八筒の牌を咥えている。

中国田園犬(中国の人気ワンちゃん) | Only語学塾

忠犬八公

忠犬八公

忠犬八公

 

 

 

冯小刚(フォン・シャオガン)

◯ 大学教授・陈敬修。出張先の路上で子犬を見つけ、連れて帰ってきた。

◯ 映画監督・冯小刚(フォン・シャオガン)は、1984年にドラマ「生死树」の美術監督を経て、脚本・監督のキャリアを開始する。脚本を書いた映画「遭遇激情 (1990) 」で中国金鶏奨脚本賞にノミネート以来、「天下无贼 (2004) 」「戦場のレクイエム(2007)」「狙った恋の落とし方。(2009)」「唐山大地震(2010)」「わたしは潘金蓮じゃない(2016)」など、数多くの映画賞受賞作を監督。他に自身の出身でもある人民解放軍文工団を描いた良作「芳華-Youth-(2017)」など。

また、俳優としての出演もいくつかあり、周星馳(チャウ・シンチー)監督「カンフーハッスル(2004)」「ロクさん(2015)」、刁亦男(ディアオ・イーナン)監督らと共に贾樟柯(ジャ・ジャンクー)監督作「帰れない二人(2018)」に出演したりしている。

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忠犬八公

 

 

 

陈冲(ジョアン・チェン)

◯ 陈敬修の妻・李佳珍。当初は犬を飼う事に猛反対していた。

◯ 上海生まれの陈冲(ジョアン・チェン)は14歳の時に俳優デビュー。19歳の時に映画「小花(1979)」で百花奨最優秀主演女優賞を受賞。
その後渡米して映画製作を学び、名作「ラストエンペラー(1987)」で高評価を得てアジア系俳優初のアカデミー賞プレゼンターを務める。アメリカ市民権を保有。
スタンリー・クワン監督「赤い薔薇 白い薔薇(1994)」とオーストラリア映画「ホームソングストーリーズ(2007)」で台湾金馬奨主演女優賞を2度受賞。その他、シルベスター・スタローン「ジャッジ・ドレッド(1995)」、梁朝偉(トニー・レオン)主演「ラスト、コーション(2007)」出演なども知られている。また映画監督でもあり、「シュウシュウの季節(1998)」では台湾金馬奨史上初の11部門ノミネート、7部門受賞の快挙を達成した。
最近では映画「共謀家族(2019)」や范冰冰(ファン・ビンビン)主演ドラマ「楊貴妃(2015)」、张艺谋(チャン・イーモウ)監督作「坚如磐石(2023)」などに出演している。

忠犬八公

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白举纲(パックス・コンゴ)

◯ 大学に行き家を出る息子の陈新桥。

◯ 白举纲(パックス・コンゴ)は、魏晨( ウェイ・チェン)などと同じく2013年に歌手のオーディション番組「快乐男声」からデビューした歌手・俳優。
冯小刚(フォン・シャオガン)とは映画「ロクさん(2015)」で共演している。歌手としての人気を博しているが映画「陪安东尼度过漫长岁月 (2015) 」「缉枪 (2017) 」などに出演している。

忠犬八公

 

 

 

黄楚桐(ホァン・チュウトン)

◯ 娘の陈晓舟。

◯ 黄楚桐(ホァン・チュウトン)は本作が初の長編映画出演となる。ドラマ「タン医師のすべて(2022)」に出演している。

忠犬八公

 

 

 

钱波(チェン・ボー)

◯ 駅前の商店主・老马

◯ 钱波(チェン・ボー)1980年代後半には日大芸術学部に留学、NHKドラマ「大地の子(1995)」や大河ドラマ「北条時宗(2001)」など、日本の映画・ドラマにも携わる。映画では「PROMISE プロミス(2005)」「花の生涯〜梅蘭芳(2008)」などの陈凯歌(チェン・カイコー)監督作、「破氷行動~ドラッグ・ウォーズ~(2019)」「封神~嵐のキングダム~(2023)」など。
ドラマでは「鸽子哨 (2009) 」「茶馆 (2010) 」「全家福 (2013) 」「贅婿~ムコ殿は天才策士~(2021)」など多数ある。
今作の徐昂(シュー・アン)監督作「十二公民 (2014) 」やドラマ 「ダイイング・アンサー(2016)」にも出演している。

大の小動物好きとしても知られていて、黄豆と黒豆という彼の飼う犬2匹もファンにはよく知られていたが、相次いで亡くなった後も別の雑種の犬を二毛と名付けて飼っている。

演员钱波:曾和妻子分居16年,一生无儿无女,今将宠物狗当孩子养 - 360娱乐,你开心就好

 

中国映画レビュー「封神~嵐のキングダム~ 封神第一部:朝歌风云 Creation of the Gods I」 - daily diary

忠犬八公

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光彩の時 聞き書き|上川 隆也(1):上川隆也による回想

 

忠犬八公

 

 

 

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中国映画レビュー「⼈⽣って、素晴らしい/Viva La Vida 我们一起摇太阳」

我们一起摇太阳/我們一起揺太陽

⼈⽣って、素晴らしい/Viva La Vida - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarks映画

 

 

【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】 

 

 

 

⼈⽣って、素晴らしいViva La Vida 我们一起摇太阳⼈⽣って、素晴らしいViva La Vida 我们一起摇太阳


www.youtube.com 《我们一起摇太阳》曝长预告 彭昱畅李庚希别样婚礼传递爱与温暖


www.youtube.com 映画『人生って、素晴らしい / Viva la Vida』 日本語字幕予告編

 

 

 

【スタッフ & キャスト】

2024年 中国 129分
監督: 韩延(ハン・イェン)
出演: 彭昱畅(ポン・ユーチャン)李庚希(リー・ゲンシー)徐帆(シュイ・ファン)高亚麟(ガオ・ヤーリン)刘丹(リウ・ダン)王迅(ワン・シュン)

 

 

 

【ストーリー】

腎臓病を患い、日々の人工透析でなんとか生き延びている真面目な性格の凌敏(リンミン)【李庚希(リー・ゲンシー)】。そんな彼女の前に、超天然な吕途(リュト)【彭昱畅(ポン・ユーチャン)】という青年が現れる。
自身も悪性脳腫瘍という不治の病を患う吕途(リュト)は、凌敏(リンミン)が行く先々に必ず現れるばかりか、凌敏(リンミン)の面倒を見るために彼女の家に住むと勝手に決めてしまう。予測不能な行動でペースを狂わせてくる吕途(リュト)に嫌気がさす凌敏(リンミン)だが、吕途(リュト)の憎めない素直さに次第にひかれ、2人は心を通わせていく。
しかし、吕途(リュト)が凌敏(リンミン)に付きまとうのには、ある理由があった。

映画.comより

 

 

 

【感想】

三部作の前作より病の深刻さと主人公の苦悩が増した「闘病もの」になっているが、一方で青春映画・恋愛映画としても完成度が増していて、何度でも泣ける素敵な映画になっていた。

監督が謳っている「人生三部作」の第1作「滚蛋吧!肿瘤君(2015)」、第2作「送你一朵小红花(2020)」、そして昨年公開の素晴らしい「愛してる!(2023)」とも見ているが、特に三部作の前作「送你一朵小红花(2020)」から比べると、主人公の深刻さがより一層深まり、見ていて辛い場面も多い。だが、それだけに腎臓病と脳腫瘍がいかに深刻な病かが痛いほど伝わる。特に人工透析や腎臓移植の実情をあれほどしっかりと見てしまうと、主人公の切実さとして物語の説得力にも深く効いてくる。

 

⼈⽣って、素晴らしい/Viva La Vida 我们一起摇太阳

 

吕途(リュト)役の彭昱畅(ポン・ユーチャン)は「ヤンチャな兄 どっか行け(2018)」「僕らが空を照らしたあの日(2021)」で、陽気だがすごい子供っぽいキャラを演じているので、今作でのギリギリの破天荒な難しいキャラも、十分に納得してしまえるのが強い。
一方で凌敏(リンミン)を演じた李庚希(リー・ゲンシー)も、ノーメイク以上にやつれた姿で大部分を演じ、吕途(リュト)のあまりのバカさに苛立つ時なんかの自然さも、思わず笑ってしまえるほど共感できて最高だった。

「送你一朵小红花(2020)」の時にも書いたのだが、こうした「闘病もの」は今更感のある定番的なストーリーだが、だからといって決して廃れるべきジャンルではない。それを真正面から向き合うのが素晴らしい。しかも、シンプルに男女が惹かれ合うのではなく、二人を共に美点も欠点も持つ人格として描き、補い合うのに相応しい2人として納得させるストーリーになっていて、青春映画としても良い映画と思える素晴らしい展開になっている。陰謀論や鳥の演出、吕途(リュト)の性格など、散りばめられた伏線の回収も実にスマート。そして、エンディングで気持ちよく「ああ、良い映画を見た」と思わせてくれる。

今作は、本国中国での公開と日本での公開がほとんど時差がないという、中国映画では殆どない極めて貴重な機会だった。その貴重な機会がこの映画で心から良かったと思うし、是非その機会に多くの人が見てほしいと心から願う。

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中国映画レビュー「僕らが空を照らしたあの日 燃野少年的天空 The Day We Lit Up The Sky」 - daily diary

 

⼈⽣って、素晴らしい/Viva La Vida 我们一起摇太阳

 

 

 

【トピック】

◯ 春節に合わせて2024年2月10日に一度公開したのだが、おそらく前売券の売上状況から2月14日に公開延期を表明。あらためて3月30日に一般公開された。
公開後8日を経過した4月7日時点での興行収入は2.02億元(42億円)。

 

◯ 日本では「羅小黒戦記(2019)」「雄獅少年/ライオン少年(2021)」「僕と幽霊が家族になった件(2023)」などの配給宣伝を支援してきた面白映画により、1週間限定だが中国とほぼ同時期の2024年4月5日に公開。

面白映画,让更多人在日本看到更多华语电影

 

 

 

◯ 原題の「我们一起摇太阳」は劇中でも登場する方芳の歌、「摇太阳(1995)」の一節「我们一起来摇呀摇太阳(私たちで太陽を揺らしましょう)」から。


www.youtube.com 摇太阳 芳芳

 

 

◯ 劇中で「がんばれ」と何度も叫ぶシーンで叫んでいるのは、基本の「加油」ではなく「奥利给(オーリゲイ)」という、若者の言い方である。元祖はジャッキー・チェンの映画「WHO AM I?(1999)」の主題歌「我是誰」で、この中で「奥利给」と何度も歌うとの事だ。

中国の流行コラム-奥利给 | 中国語教室 | イーチャイナ池袋校 | 


www.youtube.com 我是誰 (國語)

 

◯ 舞台は湖南省長沙

 

 

 

韩延(ハン・イェン)

◯ 監督の韩延(ハン・イェン)は、商業映画第一作の赵又廷(マーク・チャオ)とアンジェラベイビーが主演した「第一次(2012)」で上海国際映画祭で作品賞ノミネートと新人監督賞を受賞。さらに日本の大ヒット漫画が原作の「カイジ 動物世界(2018)」を監督。プロデューサーとしても朱一龙(チュー・イーロン)主演の感動作「星明かりを見上げれば(2022)」を制作している。
昨年は香港映画スター達が出演し、老いと恋愛について描いた素晴らしい感動作「愛してる!(2023)」を監督。
「人生三部作」として、白百何(バイ・バイホー)主演の「滚蛋吧!肿瘤君(2015)」、易烊千玺(イー・ヤンチェンシー)&刘浩存(リウ・ハオツン)主演の「送你一朵小红花(2020)」を撮っていて、今作がその最終作。両作品とも死を意識しつつも明るいタッチで描かれた秀作である。

⼈⽣って、素晴らしい/Viva La Vida 我们一起摇太阳

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彭昱畅(ポン・ユーチャン)

◯ 悪性脳腫瘍を患っている吕途(リュト)

◯ 彭昱畅(ポン・ユーチャン)は、日本では胡波(フー・ボー)監督「象は静かに座っている(2018)」での主演が知られている。
それ以外には、兄弟あるあるが面白い映画「ヤンチャな兄 どっか行け(2018)」や伝統音楽&青春映画の「閃光少女(2017)」、バスケがネタの青春映画「小小的愿望(2019)」、女子バレー中国代表を描いた「中国女子バレー 奪冠(2020)」、張学良を演じた「革命者(2021)」など。ダンスに打ち込む高校生の映画「僕らが空を照らしたあの日(2021)」などもある。
ドラマでは中国版「テニスの王子様(2019)」「都挺好(2019)」「一点就到家(2020)」「风犬少年的天空(2020)」などに出演している。

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李庚希(リー・ゲンシー)

◯ 腎臓病を患う凌敏(リンミン)

◯ 李庚希(リー・ゲンシー)は2000年生まれ。ドラマ「同学两亿岁 (2018) 」で俳優デビューし、翌年の「小欢喜 (2019) 」で知られるようになった。映画「兎たちの暴走(2020)」で主人公を演じた後、ドラマ「二十不惑(2020)」「花咲く合縁奇縁(2021)」、そして大ヒット作「ロング・シーズン(2023)」と人気が上昇しているところだ。
一応、彭昱畅(ポン・ユーチャン)が主演した映画「僕らが空を照らしたあの日(2021)」では、同級生甲という役で共演?はしている。

中国映画レビュー「僕らが空を照らしたあの日 燃野少年的天空 The Day We Lit Up The Sky」 - daily diary

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徐帆(シュイ・ファン)

◯ 吕途(リュト)の母親、陶怡(画像上左)

◯ 徐帆(シュイ・ファン)は馮小剛(ファン・シャオガン)監督の妻で女優。監督の作品「唐山大地震(2010)」では主人公一家の母親役で中国金鶏奨・主演女優賞ノミネートをはじめ数多くの映画賞を受賞。監督作で出演した作品には「甲方乙方 (1997) 」「遥かなる想い (1998) 」「手機(2003)」などの葛优(グォ・ヨウ)との数多くの共演作がある。
最近の出演作では张婧仪(チャン・ジンイー)と共演した主演作「关于我妈的一切 (2021) 」や、コロナ禍の市民を描いた「穿过寒冬拥抱你(2021)」では下の高亚麟(ガオ・ヤーリン)と夫婦を演じている。

中国映画レビュー「穿过寒冬拥抱你 Embrace Again」 - daily diary

 

 

 

高亚麟(ガオ・ヤーリン)

◯ 凌敏(リンミン)の父親(画像上右)。

◯ 2000年頃から活動するベテラン俳優。「家有儿女 (2005) 」「卫生队的故事 (2008) 」や監督もした「乐活家庭 (2009) 」などのコメディドラマで人気を博した。大ヒットドラマ「人民的名義(2017)」にも出演している。
今回の三部作の前作「送你一朵小红花(2020)」にも易烊千玺(イー・ヤンチェンシー)の父親役で出演している。上記の映画「穿过寒冬拥抱你(2021)」では徐帆(シュイ・ファン)と夫婦を演じている。テンセント版ドラマ「三体(2023)」にも出演。

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中国映画レビュー「送你一朵小红花 A Little Red Flower」 - daily diary

中国映画レビュー「穿过寒冬拥抱你 Embrace Again」 - daily diary

 

 

 

刘丹(リウ・ダン)

◯ 凌敏(リンミン)の母親(画像上中)。

「鵞鳥湖の夜(2019)」の刁亦男(ディアオ・イーナン)監督第2作でカンヌ映画祭「ある視点」部門ノミネートの「夜车(2007)」で主演。
演劇でも活躍しており、2013年には能の「羽衣」を日本で演じた初の中国人となった。最近のドラマでは「摩天楼のモンタージュ(2020)」「美味しいロマンス(2021)」「開端-RESET-(2022)」などに出演している。

中国映画レビュー「美味しいロマンス The Movie 爱很美味 Delicious Romance」 - daily diary

 

 

 

王迅(ワン・シュン)

◯ 凌敏(リンミン)のアパートを管理する不動産屋、赵大虎。

◯ 王迅(ワン・シュン)は、最近はより一層出演作が増えつつある演技派俳優。一癖あるワルそうな役が多く、「唐人街探偵 NEW YORK MISSION(2018)」や、「ビッグ・ショット(2019)」「愛しの故郷(2020)」、大ヒット映画「万里归途(2022)」「保你平安(2023)」「ネバーギブアップ 八角笼中(2023)」などなど数多く出演している。人気バラエティ番組「极限挑战」のシーズン7と8にも出演して様々な体験をしている。

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中国映画レビュー「唐人街探偵 NEW YORK MISSION 唐人街探案2 Detective Chinatown 2」 - daily diary

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