ビッグ・ショット - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarks映画
【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】「ビッグ・ショット “大”人物」の感想や解説(データ、あらすじ、出演者プロフィール)などを記載しています。
www.youtube.com 《 大人物 》电影预告片
www.youtube.com 映画『ビッグ・ショット』予告編
【スタッフ & キャスト】
2019年 中国
監督: 五百(ウーバイ)
出演: 王千源(ワン・チェンユエン)、包贝尔(バオ・ベイアル)、王迅(ワン・シュン)、王砚辉(ワン・イェンホイ)、屈菁菁(ツー・ジンジン)
【あらすじ】
下戸で人情味のある刑事が、ある地上げ事件による自殺に関わるところから土地開発企業社長の息子による横暴に気づく。単なる自殺と思われた事件は意外な展開を見せていく…
【感想】
シリーズ化できそうな、バランス感のある映画だった。適度な笑いあり、アクションあり、涙あり、社会的なメッセージもあり、またこの主人公に別の事件を解決してもらいたい。全体に丁寧で熱意を持って作られているのが伝わる。アクションの派手さや悪役の酷さを見せる演出など、エグいけれど新しい見せ方をひとつひとつ提示していて想定外の新鮮さであった。特に、包贝尔(バオ・ベイアル)のドラ息子がジムのトレーナーに行う鬱憤晴らしや、被害者の息子への脅しなど、思わず「ウッ」と思わせられる。だが主人公は良い意味で軽く、飄々としたキャラで親しみやすい。悪役のドラ息子と初対面するパーティー会場での、酒が飲めないという演出は「中国人もやはりこれを嫌う面もあるのか」と、さり気なく印象に残った。わざとらしい演出が中国映画を好きになれないポイントだとしたら、中国映画界が次のフェーズへと移行するターニングポイントかもしれないと思う、それくらい質の高いエンターテイメント映画だった。
【トピック】
○ 実話をベースにしたストーリーの刑事モノ映画。2015年の韓国映画「ベテラン」の翻案でもある。監督の五百(ウーバイ)は映画だけでなくウェブドラマなどにも多く携わってきた。
○ 主人公の王千源(ワン・チェンユエン)は最近どんどん知名度を上げつつある。刑事モノの主役として今最も相応しい俳優なのではないだろうか。最近では「龙虾刑警 Lobster Cop」や「破・局 ピースブレーカー」などか。
○ 素晴らしい演技だった包贝尔(バオ・ベイアル)はつい先日初監督作品「胖子行动队 (胖子行動隊) Fat Buddies」も発表して成長している。
○ 汚れ仕事も引き受ける悪役の右腕の王迅(ワン・シュン)は、数々の映画主演もある人気コメディアン。黄渤(ホァン・ボー)のスタジオに加盟した2012年以降は関連作に多数出演している。主な作品は「港囧 ロスト・イン香港」、「唐人街探案2」、「一出好戏 The Island アイランド/一出好戯」など、ヒット作が多数だ。
○ 刑事の上司である王砚辉(ワン・イェンホイ)は「烈日灼心(2015)」、「恶棍天使(2015)」など邓超(ダン・チャオ)との作品が多い。昨年のヒット作「我不是药神 薬の神じゃない!」にも出演していた。
○ 同じチームの後輩役である屈菁菁(ツー・ジンジン)はこの春節最大のヒット作「流転の地球」でも女性戦士役を演じていた。