最近の読書:2017年4月まで。(2)

ヤマケイ文庫 くう・ねる・のぐそ 自然に「愛」のお返しを: 伊沢 正名 これは最高に面白い。 ヒトの排泄物だって本来自然に帰っていく筈だった、そんな当たり前のことを思い出し、さらにそれをきちんと実行できる気にさせてくれる"実用書"。 正しいことをや…

最近の読書:2017年4月まで。(1)

ここ最近はなかなか本を読めなくて…というか、読む気になれなくて。読むのは飛行機の中だけ(それも良さそうな映画が無い時だけ)という… その中でこの半年間に読んだものを。 戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫): スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ…

祖母の日常

祖母が亡くなった。 95歳の生涯で、直前まで意識もはっきりとしていて、まさに大往生であった。 葬儀を済ませ、その数日後にこの本を読んだ。 驚きの介護民俗学 (シリーズ ケアをひらく) 六車 由実 驚きの介護民俗学 (シリーズ ケアをひらく) posted with am…

生きのびるために

こんな本2冊を読んだ。 ネオ・チャイナ:富、真実、心のよりどころを求める13億人の野望 エヴァン・オズノス ネオ・チャイナ:富、真実、心のよりどころを求める13億人の野望 posted with amazlet at 18.08.27 エヴァン・オズノス 白水社 売り上げランキング…

在日外国人たちの煉獄

数日前に、この本も読み終わっていた。 ブエノス・ディアス、ニッポン―外国人が生きる「もうひとつのニッポン」 ななころび やおき ブエノス・ディアス、ニッポン―外国人が生きる「もうひとつのニッポン」 posted with amazlet at 18.08.27 ななころび やお…

京都の力、空想の力

福岡からの帰りに読んだ。 太陽の塔 (新潮文庫) 森見 登美彦 太陽の塔 (新潮文庫) posted with amazlet at 18.08.27 森見 登美彦 新潮社 売り上げランキング: 22,111 Amazon.co.jpで詳細を見る 京都に帰ってくる道中で、まさに舞台となる我が家にたどり着く…

面白さを考えさせる

この半年で、気づいたらこんな本を読んでいた。書き忘れていたし、わざわざ書こう!と思う程でもなかったとも言えるんだけど(笑) 高熱隧道 (新潮文庫) 吉村 昭 高熱隧道 (新潮文庫) posted with amazlet at 18.08.28 吉村 昭 新潮社 売り上げランキング: 5,3…

哲学について一から教わる

この一ヶ月をかけて、ようやく読み終わった。 ソフィーの世界: ヨースタイン・ゴルデル ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙 posted with amazlet at 18.08.28 ヨースタイン ゴルデル NHK出版 売り上げランキング: 11,087 Amazon.co.jpで詳細を見る ざ…

中国小説

この本を読んだ。 ワンちゃん (文春文庫) 楊 逸 ワンちゃん (文春文庫) posted with amazlet at 18.08.28 楊 逸 文藝春秋 (2010-07-09)売り上げランキング: 550,915 Amazon.co.jpで詳細を見る 2007年の文學界新人賞受賞作、後に芥川賞も受賞する楊逸のデビュ…

学校(小さな社会としての)と、そこから見える空。または中2という時間。

出張中にこの本を読んだ。 エイジ (新潮文庫) :重松 清 エイジ (新潮文庫) posted with amazlet at 18.08.28 重松 清 新潮社 売り上げランキング: 13,563 Amazon.co.jpで詳細を見る 中学2年の主人公が、通り魔事件を同級生が起こした事から自分の周囲につい…

年暮れて

良いことがあった。 日々の空虚感みたいなものは、変わらずに続くのだけれど。 1. 忙しいからというか、だからというか、お金が貯まった。嬉しい。 2. ボーナスが(僕にとっては)とっても多めに貰えることになった。想定外だ。嬉しい。 3. それはつまり、業…

日々の泡

最近の買い物。 中国語の教科書。以前の本が基礎の基礎的なものだったので、さらに基礎の強化をする為の本。 いろんな形で、ゆっくりとだけど勉強はしている。今までより遥かに多くの情報に触れることが出来て中国文化圏への理解は日々深まっている。 バイト…

挑戦(自己満足としての)

「荒野へ」 ジョン・クラカワーを読んだ。 荒野へ (集英社文庫) posted with amazlet at 18.09.07 ジョン クラカワー 集英社 売り上げランキング: 7,603 Amazon.co.jpで詳細を見る アラスカの荒野へと旅をして、不幸ながらそこで餓死してしまった24歳の若者…

value for imagination

高い城の男: フィリップ・K・ディックを読んだ。 高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568) posted with amazlet at 18.09.07 フィリップ・K・ディック 早川書房 売り上げランキング: 6,094 Amazon.co.jpで詳細を見る 先日少し見たドラマの原作。 teppay-dailydiary…

自分は衆愚なのか

この本を読んだ。 シビリアンの戦争――デモクラシーが攻撃的になるとき シビリアンの戦争――デモクラシーが攻撃的になるとき posted with amazlet at 18.09.07 三浦 瑠麗 岩波書店 売り上げランキング: 262,365 Amazon.co.jpで詳細を見る 折しも集団的自衛権の…

中華という文化

火曜日から土曜まで、またマレーシアに行ってきた。 中国系の人々の絆の強さを痛感した、というのが一番の感想。あの社会に食い込むには中国語がわからないと最低限どうしようもない。やっぱり勉強しないと。 KLはいつものホテル、でも1日しかいなかったので…

記憶

先週、アメリカン・スナイパーを見てきた。 www.youtube.com 冷静に、粛々と現実を見せていく。誇れるような、カッコいいものではない姿は、最近のテロ動画なんかに近い雰囲気。1週間経った今では、むしろ「地味」で「卑怯」なスナイパーだからこそ、このテ…

昭和歌謡、というかカバーポップス

バイト帰りにラジオを聴いていたら昭和歌謡特集。ダンスミュージック的な昭和歌謡という切り口。 これに合わせたタイミングのようだ。 踊る昭和歌謡―リズムからみる大衆音楽 (NHK出版新書 454) 輪島 裕介 踊る昭和歌謡 リズムからみる大衆音楽 (NHK出版新書)…

【レシピ】香港・蒜香西蘭花

先日、香港の空港で買ったレシピ本。 この中の料理を作ってみた。 もちろん記述は広東語。作る前には先に訳しておかないと、いざって時に訳がわからなくなる。で、せっかくなので、訳したやつを適宜載せていこうとぞ思ふ。 できあがり予定。 材料 1. ブロッ…

【レシピ】シンガポール・ホッケンミー

今回もレシピ本を探して、一冊買ってきた。 マレーシアでの本探しは難しい。英語、中国語、マレー語の本があり、特にマレー料理の本は当然だがマレー語がほとんどである。読めない… 英語で唯一見つけたのはこれ。シンガだけどまあ良い。 定番、福建麺ことホ…

香港味道

1時間を金鐘で過ごし、残り1時間。初めての場所、移動はもちろん歩きである。 近所にあり、初心者にも良いと書かれていた飲茶美心皇宮がある中環の香港大会堂方向へ向かった。 現場を少し離れると、あの物々しい雰囲気は跡形もなくなる。 大会堂へ着いたけど…

実践的フェミニズム

出張の道中にLEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲:シェリル・サンドバーグ を読んだ。 LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲 posted with amazlet at 18.09.09 シェリル・サンドバーグ 日本経済新聞出版社 売り上げランキン…

仮説

破壊する創造者―ウイルスがヒトを進化させたを読んだ。 破壊する創造者――ウイルスがヒトを進化させた (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) posted with amazlet at 18.09.09 フランク ライアン 早川書房 売り上げランキング: 104,518 Amazon.co.jpで詳細を見る…

金が無い事の面倒くささ

貧乏人の経済学 - もういちど貧困問題を根っこから考えるを読んだ。 貧乏人の経済学――もういちど貧困問題を根っこから考える posted with amazlet at 18.09.09 アビジット・V・バナジー エステル・デュフロ みすず書房 売り上げランキング: 27,653 Amazon.co…

青臭さ

NHK、鉄の沈黙はだれのために―番組改変事件10年目の告白 NHK、鉄の沈黙はだれのために―番組改変事件10年目の告白 posted with amazlet at 18.09.09 永田 浩三 柏書房 売り上げランキング: 295,957 Amazon.co.jpで詳細を見る NHKといえども「ごく普通の企業体…

心躍る数学

フェルマーの最終定理を読んだ。 フェルマーの最終定理 (新潮文庫) posted with amazlet at 18.09.10 サイモン シン 新潮社 売り上げランキング: 1,243 Amazon.co.jpで詳細を見る アマゾンでのとてつもない高評価で借りた、けど内容のハードルの高さに数日読…

「路地」の食べ物

先日読んだ「日本の路地を旅する」を読んで以来、気になっていた食べ物を遂に手に入れた。 www.teppayalfa.com 近所、元田中あたりで見かけた肉屋。 崇仁でも探して見かけず、元田中も一度行って見つけられなかったので、遂に、という思いとともにやはりあっ…

異文化問題

日本手話とろう文化―ろう者はストレンジャー 木村 晴美を読んだ。 日本手話とろう文化―ろう者はストレンジャー posted with amazlet at 18.09.10 木村 晴美 生活書院 売り上げランキング: 255,803 Amazon.co.jpで詳細を見る 前回書いた本を探したら府立図書…

満たされぬもの

「累犯障害者」を読んだ。 累犯障害者 (新潮文庫) posted with amazlet at 18.09.10 山本 譲司 新潮社 売り上げランキング: 5,866 Amazon.co.jpで詳細を見る 陳腐な言い方だが、衝撃を受けたという他ない。 知らなかった事がこれでもかと突きつけられる。 ・…

ストリートで生まれて

日本の路地を旅するを読了。 日本の路地を旅する (文春文庫) posted with amazlet at 18.09.10 上原 善広 文藝春秋 (2012-06-08)売り上げランキング: 56,639 Amazon.co.jpで詳細を見る この本では、路地=部落である。 まずはこの感覚に差し込まれる。この人…