出張の道中にLEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲:シェリル・サンドバーグ を読んだ。
アメリカで大旋風を巻き起こしていたのも記憶に新しい、フェイスブックのCOOの「フェミ本」。もう2年も前なのか。
彼女には、この本の前に見たTEDでの講演動画がとても印象的で記憶に残っていた。
シェリル・サンドバーグ:何故女性のリーダーは少ないのか:TED Woman
基本的には、この種の話題を調べていれば耳にしたことのある問題である。でもその語り口がダントツでわかりやすい。何故だろう。
一つには、男と同じような上昇志向を持っている「同じ目線」。
さらには、「自分も今まで気づいていなかった」という立場で語ってくれていること。
一番大きいのは、たぶん「ロールモデルが語っている」という事でないだろうか。
この話でいつも言われるロールモデルの不在のところで、ついに自ら名乗りでて語ってくれる者が現れた、そんな意味で景色が晴れたような印象を持つ。
実践的でもあり、フレンドリーでもあり、ページ数も少なめで「フェミ本入門」として確かにマーケットにぴったりな、さすがCOOになるだけの才能である事を実感する。
ちょっと退屈する部分もあったり、ベストではないけど、相当ベターな本だった。
「女性がいかに自分から引っ込んでしまうか、文字通り試合を外から見物する人になってしまうかを話した。とはいえ彼女たちがテーブルに着かなかったとき、その気持ちが私にはよくわかった。部屋の隅っこに引っ込みたくなる自信のなさ、椅子に根が生えてしまったあの行動は、私にもなじみのものだったから。」(P42)
ハーバード・ビジネススクールで講演し(中略)壇上で学長のニティン・ノーリアからインタビューを受けた。(中略)ともかく私は聴衆を見渡し、一呼吸置いてから、単刀直入に答えた。「現在の傾向が続くなら、いまから15年後には、ここにいる女性の約3分の1がフルタイムで働いているでしょう。そしてそのほぼ全員が、いま隣に座っている男子学生の下で働くことになります。」(P93)