香港映画
香港映画「無名指」のレビュー。 ホームドラマとして作られているが、三世代それぞれの障害や病とそこにまつわる心情が重なって、より重く、複雑なドラマになっていて泣ける。郭富城(アーロン・クォック)という意外なキャスティングがハマってるだけじゃな…
香港映画「私立探偵」レビュー。 クアラルンプールが舞台の探偵物語。李子俊(ジョナサン・リ)監督らしい緊迫する犯罪描写、美しい画作りで見せるが、なによりも古天樂(ルイス・クー)と周秀娜(クリッシー・チャウ)の背伸びしない等身大な夫婦像がとても…
香港映画「金童」レビュー。突然自分の子供を育てることになった元ボクサーが、再びボクシングで自らの再起を図るという、一見よく聞くストーリーだがとっても丁寧にバランスよく作られ、王道のボクシング映画としてきちんと仕上がった良作。 張繼聰(ルイス…
香港映画「拼命三郎」レビュー。 息子によるムエタイ挑戦を軸に、父子の関係を修復しようとする物語。だが背景には仁義のしがらみから足を洗い、過去を絶ち切ろうとする父親の香港映画的世界観が立ち表れる。啓徳(カイタック)エリアの町の変化も重ねあわせ…
香港映画「阿龍」レビュー。撮影から7年を経て公開されたことで、作品の印象が大きく変わって見える映画。 鄭中基(ロナルド・チェン)が監督として手がけた本作は、全編タイを舞台にした異国情緒と香港的なアクションを併せ持ちながら、その“時間差”を強く…
香港映画「母性のモンタージュ」レビュー。 子育ての辛さを描いた作品だが、母親の「追い詰められる感覚」を体感させるために一見「よくある事」をひたすら積み重ねていく。聞いたことのあるエピソードを積み重ねるが、そこからの驚くようなエンディング。リ…
10. シャドウズ・エッジ 捕风追影(捕風追影) 9. ラスト・ダンス 破·地獄 8. 長安のライチ 长安的荔枝 7. 南京照相馆 南京写真館 6. 餃子クイーーン! 水饺皇后(水餃皇后) 5. 小さな私 小小的我 4. シータイ・戯台~笑劇の霸王別姫~ 戏台 3. 風林火山 2.…
香港映画「赦されぬ罪」レビュー。 宗教者は果たしてどこまで神聖でいられるのか、という問を巡るストーリーだが、手の込んだプロットで最後まで見せきる。まさかの卒業制作が映画化される快挙の新鋭の初監督作。 2025年 香港 84分 監督:林善(ジェフリー・…
マレーシア映画「幼な子のためのパヴァーヌ」レビュー。 マレーシア映画だが、主演の廖子妤(フィッシュ・リュウ)はじめ香港映画のスタッフも多く参加して制作。赤ちゃんポストをテーマにしながらマレーシア固有の問題を掘り下げていき、同じマレーシア映画…
2021年香港映画「リンボ」レビュー。 汚く猥雑、ゴミと湿度にまみれた世界、悲しみが暴発した者たちがぶつかり合う物語なのに、素晴らしくテンポのいい展開、全編モノクロながらむしろ見やすく感じるほどの画作りで最高に面白いR指定映画に仕上がっていた。…
香港映画「浅浅歳月」レビュー。 長い歳月を経た関係だからこそ湧いてくる感情を描き出す、原作者であり自ら制作にも関わった謝淑芬の思いが詰まった私小説のような映画。全編iPhoneでの撮影も展開していくほどに意味が増していく。 2025年 香港 109分 監督…
2023年香港映画「爆裂點」レビュー。 金像奨アクション監督賞を受賞した、林超賢(ダンテ・ラム)による香港伝統のアンダーカバー(潜入捜査)もの最近作。安定の張家輝(ニック・チョン)を完全に食っている陳偉霆(ウィリアム・チャン)の存在感が素晴らし…
香港映画「風林火山 Sons of the Neon Night」レビュー。とにかく暗く美しいハードボイルドな異世界を作り出した美術と映像が素晴らしい。難解と評されるストーリーや超豪華なキャスト陣も、すべてこの世界観を味わうため。何度でも見返して、何年先でも味わ…
まだまだ知らない香港の風景があり、しかも毎年の春節にこんなハードなチャレンジが行われていたというタブルな驚きに魅入られる、とても興味深く楽しめるドキュメンタリー。2025年 香港 101分 監督:Robin Lee 主演:Andre Blumberg, Stone Tsang(曾小強)…
中国/香港映画「シャドウズ・エッジ」レビュー。 成龍(ジャッキー・チェン)最新作だが多くの魅力的な若手がいい動きをしてスリリングな良作。ジャッキーによる本格アクションも近作以上に多数あり、梁家輝(レオン・カーフェイ)とのガチな超高齢者ファイ…
カナダを舞台に中華系移民たちの巻き起こす騒動を描いたコメディ。 中国&香港の人物像の違いも面白いが、欧米圏ならどこの国でもありそうな普遍性もあり、移民や華人の物語として楽しめる。 2024年 カナダ・香港 84分 監督:阮浚德(Kurt Yuen)、羅懷恩(Cy…
「6人の食卓(飯戲攻心、2022)」の林明禎(リン・ミンチェン)が主演、古天樂(ルイス・クー)の天下一電影が製作、と惹かれる要素はあるが、予算も厳しいのが画面からも伝わってくる。恋愛より友愛、暖かさや絆にフォーカスした穏やかな小品。 2024年 香港…
香港金像奨での2部門ノミネート作品。思春期のコンプレックスによって歪んでいく青春時代と、コロナ以降の狭まった関係性との狭間に落ち込んでいく少女の物語。COLLARの邱彥筒(Marf / マリフェ・ヤウ)演じる主人公の、語らず表情で滲ませる演技が良かった…
香港映画「バイタル・サイン」レビュー。 救急救命士の物語でもあり、移民制度などの香港が抱える生きづらさを描いた社会派のドラマにもなっている。今最も旬な若手俳優、游學修(ネオ・ヤウ)と袁澧林(アンジェラ・ユン)が胸に残る素敵な演技を見せていて…
香港アクションの伝統が消えそうになっている現状と、その灯をなんとか消さないようにと奮闘する若者の姿を、老いたアクション監督を通して描く。いたたまれない思いにもなるが、それこそが生まれ変わる為の通過儀礼なのかもしれない、そう思わせる良作。 20…
中国映画「餃子クイーーン!」レビュー。 香港映画ではなかなか描かれない、中国からの移民の目線で黄金時代の香港を描く良作。有名冷凍餃子ブランド「灣仔碼頭」を作り上げた女性の一代記。香港を舞台に、香港人監督・多くの香港スターが中国一の喜劇女優と…
いかにも春節映画らしいドタバタ喜劇だが、なぜか朱栢康(チュー・パクホン)の魅力が大爆発していて、そこだけを目当てに見るのも楽しいシンプルに楽しめる作品。 2025年 香港 105分 監督:羅耀輝(アンディ・ロー、ロー・イウファイ) 出演:蔡卓妍(シャー…
この時期に上映される中国・香港映画の全作品をリストアップ。既にレビューを書いた作品もあり。 最終更新:2026年2月17日
夫との別れから新しい人生を踏み出す、そのきっかけがなんとロマンス詐偽という面白い設定のロマンチックコメディ。札幌ロケ&路面電車のファンタジックな舞台に吳君如(サンドラ・ン)ならでは上品な笑いでじんわりと哀愁とおかしみが湧いてくる作品。 2024…
香港映画「プロセキューター」レビュー。 甄子丹(ドニー・イェン)の最新アクション映画だが、一方で検事として裁判に挑む法廷ドラマでもある。キレキレの大内貴仁によるMMAアクションが凡百の類似品との次元の違いを見せつける。 2024年 香港 118分 監督:…
2019年作。ゲイの高齢者カップルについて描いた香港映画。穏やかな語り口だが、問題が絡み合う現実をきちんと描いてあり、監督の次作「從今以後(2024)」よりリアル、ストレートで強く心に残る。 2019年 香港 92分 監督:楊曜愷(レイ・ヨン) 出演:袁富華…
香港映画のアカデミー賞とでもいえる金像奨が2025年4月27日に発表された。各賞の受賞とノミネート作品は以下の通り。ノミネート対象は2024年1月1日からの一年間に一般公開された長編作品となる。 作品賞 監督賞 脚本賞 主演男優賞 主演女優賞 助演男優賞 助…
2023年作。謝安琪(ケイ・ツェ)や泰迪羅賓(テディ・ロビン)など出演者がほぼ全員ミュージシャンと、有機的に音楽で繋がっていく、心に染みる良作。 高評価だったが興収に繋がらずだったが、公開後に金像奨を受賞した労作。 男の子Rileyを演じた陳諾霆のす…
香港映画「臨時決鬥」のレビュー。 賀歳片(春節映画)という気楽に楽しめるコメディで、香港映画ならではの独特な映画ジャンルだが、あの「トワイライト・ウォリアーズ」のパロディという特大ボーナスが付いた、今こそ日本公開するのにピッタリな貴重な映画…
実話の事件を元に、父親の側から心情を描く。展開も演出も、すべて父親の気持ちの揺れに寄り添って撮っていて、だからこそ時間が止まった遺族の思いまで再現されている、新しいリアリティを持つ映画だ。 2024年 香港 127分 監督:翁子光(フィリップ・ユン)…