中国映画レビュー&解説「新喜劇王 新喜剧之王 The New King of Comedy」

新喜剧之王(新喜劇之王) The New King of Comedy: 豆瓣

 

 

新喜剧之王 The New King of Comedy新喜剧之王 The New King of Comedy

 


周星馳《新喜劇之王》終極預告

 

 

【スタッフ & キャスト】

2019年 中国
監督: 周星驰(チャウ・シンチー)
出演: 王宝强(ワン・バオチャン)鄂靖文张全蛋景如洋张琪

 

 

 

【あらすじ】

売れない女優志望の鄂靖文は、あらゆる努力をしてもなかなかブレイクする機会が得られない。遂に女優の夢を諦めて田舎へと帰ろうかと決心する。一方有名俳優の王宝强(ワン・バオチャン)は、スタッフへの不遜な態度のせいで業界から干されそうな様子。そんな二人がすれ違った現場で起こったある事が…

 

 

 

【感想】

結構色んなサイドストーリーが詰め込まれているのでちょっと混乱するが、王宝强(ワン・バオチャン)が出てきて、ああ彼が主役なんだなと理解する。コミカルではあるのだが、主人公の境遇がかなり厳しいというか理不尽で、共感を通り越してちょっと引きながら見るような印象になってしまった。ただ、エンディングの最後10分間が印象的。このシークエンスの為にある映画だと思った。

 

 

 

【トピック】

○ おなじみ「少林サッカー(2001)」の周星驰(チャウ・シンチー)監督作。前作「人魚姫(美人魚) (2016)」はアジア映画歴代興収記録を更新した大ヒット作となった。来年にはこの美人魚2の公開が控えており、本作はその制作中に急遽制作した形となっている。その為か、本作は周星驰(チャウ・シンチー)と主演の王宝强(ワン・バオチャン)による投資の形を取り報酬を事前に受け取らず、制作費も宣伝費や3D制作費を削減することにより、この20年間の監督作品で最低額で完成させている。
○ 言わずとしれた中国映画トップスターの王宝强(ワン・バオチャン)。自分も「唐人街探偵 THE BEGINNING 僕はチャイナタウンの名探偵(唐人街·探案)(2015)」「大闹天竺 Buddies in India(2017)」「アイランド/一出好戯(2018)」「人再囧途之泰囧(ロスト・イン・タイランド)(2012)」を見ている。
○ 主演女優の鄂靖文はこの映画で知られるようになった。過去に「龙拳小子 Kung Fu Boys(2016)」という映画に出演している他はコメディショーなどに出演していた。