香港/中国映画レビュー&解説「焚城 Cesium Fallout」

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Cesium Fallout (2024) — The Movie Database (TMDB)

 

 

【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】

香港で放射能が拡散!
政府は、現場はどうする!?
という多くの日本人はピリッとなるテーマのディザスター映画
一応、東日本震災前の時代設定だし…大丈夫…
超豪華な香港映画スター達の共演、そして白宇も!

 

 

 

焚城


www.youtube.com 【《焚城》末日直視篇預告🔥】今日 末日倒數

 

 

 

【スタッフ & キャスト】

2024年 香港/中国 138分
監督:潘耀明(アンソニー・プン)
出演:劉德華(アンディ・ラウ)白宇(バイ・ユー)莫文蔚(カレン・モク)謝君豪(ツェー・クワンホウ)王菀之(イヴァナ・ウォン)王丹妮(ルイーズ・ウォン)

 

 

 

【あらすじ】

1996年、財政長官だったサイモン【劉德華(アンディ・ラウ)】は貿易活性化のために積替えコンテナ検査を緩和する政策を実施。だがその政策のせいで大規模コンテナ火災が発生し、サイモンの妻で消防士だった黎美儀【童瑤(トン・ヤオ)】を殉職させる事となってしまった。
そこから11年後の2007年。粉嶺にある廃棄物処理場で大規模火災が発生。しかも高レベルの放射性物質・セシウム137が漏れ出す深刻な事態も連鎖的に発生した。香港全土が放射性物質に汚染されるという恐ろしい可能性が高まる中、サイモンはこの重大事故への対策に向き合う。

 

 

 

【感想】

放射能拡散事故とその対応を描いた、ある意味ストレートなディザスター映画。日本で観るならかなり複雑な心境になるだろうし、ツッコミどころも存在する。ただし超豪華な俳優陣はみどころ。

そもそもこの映画は、日本の福島原発事故などを元ネタにして描かれている作品ではなく、だからこそなのか設定上でも2007年の"フクシマ"前とされている。なので日本人がこれを観て何かを思う必要はないとは言えるのだが、2024年に公開された作品として、香港・中国をはじめ多くの人は当たり前に"フクシマ"を想起しない筈がないし、実際劇中の多くのシーンにもあの時の事を思い起こさせる要素が多々含まれているので、観る前に注意はしておいた方が良いだろう。

 

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直接的には1987年にブラジルで実際に発生した被曝事故を元ネタにしていて、筆者も見ながら先にそちらを思い出した。
ただし、全体にディザスター(災害)映画という「ジャンル映画」として描かれているので、リアリティラインは少し低めてあるし、ストーリーも盛ってあり、ツッコミどころもある分、例えば劉德華(アンディ・ラウ)の主演作「ショック ウェイブ(2017)」やその続編「バーニングダウン(2020)」のようにクライマックスの盛り上がりもしっかり用意されていて、気持ちの切り替えができればしっかり楽しめるだろう。とにかく大迫力の映像で圧倒され、緊迫感も否応なしに高まり、ダメ押しと言わんばかりに展開される九龍全域が放射能に汚染されていくイメージ。一気に心拍数が上がる圧巻のシーンだ。
映画全体で日本の描写・言及は一切ないので、当然福島原発事故についての批判とか評価もされていない。そういう事が目的でないのも明らかで、あくまでストレートなジャンル映画として作られている。

 

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とはいえ、題材が題材なだけにそんな切り替えができる日本人なんかいるのかみたいなレベルだし、むしろ筆者は、こと放射能事故の話となるとまだこれほど気持ちがざわついてしまうものなのかと、自分の心境に少し驚くほどであった。

それは単に福島の各地や事故当時の事を思い出してしまうとかだけではない。ストーリー上では当然ながら放射能を検知したり、拡散したり触れたりする可能性の話がどんどん出てくるが、その度に記憶の引き出しが勝手に開いてしまい集中を妨げられる。
マイクロシーベルトの表示がある現場状況などを見てしまうと、ついあの時はどうだったかなど、グッと意識が2011年に引っ張られてしまうので、なかなか落ち着いて鑑賞するのは難しかったのが正直なところだ。

ジャンル映画なので色々ツッコミたい事も出て来るが、少なくともこのストーリー、消防士が正面で対応するようなレベルの事例ではない事だけは間違いない。

 

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俳優陣の顔ぶれは数えきれないほどの豪華さで、劉德華(アンディ・ラウ)はもとより莫文蔚(カレン・モク)、謝君豪(ツェー・クワンホウ)、王敏德(マイケル・ウォン)らの活躍も心躍るし、個人的には王菀之(イヴァナ・ウォン)がかなり大事な役をしているのが意外性もあってとても楽しかった。
そして、白宇(バイ・ユー)、童瑤(トン・ヤオ)などの中国俳優が参加しているのが嬉しい驚きだ。特に吴彦姝(ウー・イェンシュー)のように人気の俳優が脇役のところにサラっと登場してくるのは意外で面白い。こういう配役もあってか、全体に中国との合作映画感が強めの作品になっている。
消防士、なかでも魏浚笙(ジェフリー・ガイ)や林家熙(ロッカー・ラム)などのまだ大作出演も少なめの若手の役者が起用されていて、これからの期待ができる活躍だ。

 

個人的には日本公開はなかなか難しそうな作品に感じたが、そうした理解の上で観るのならば、色々な事を感じさせてくれる有意義な映画経験になるのは間違いない。特に日本人の場合、人によって感想に大きな違いが生まれそうでもある。それぞれがどういう感想を持つか、確かめてみる意味でも是非見て欲しい大作だ。

付け加えるなら、興行収入も好調な中国大陸での感想を見るのも興味深かった。本作のウィキペディアページ(中文)でも色々とツッコミどころの指摘があるのだが、レビューサイト豆瓣ではより詳細に放射能対策についての間違いを指摘する解説が入っているし、ジャンル映画としての評価はあるものの、概ね冷静だが高い評価になっている。

 

 

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【トピック】

◯ 香港・マカオ・中国大陸で2024年11月1日に全国公開。公開初週は香港での興収ランキングで「ヴェノム:ザ・ラストダンス(2024)」や香港映画「邪Mall (2024) 」などを抑えて1位を獲得した。興行収入は3400万香港ドル(6.65億円)。

 

 

 

◯ 監督の潘耀明(アンソニー・プン)は1990年代に、後に王家衞(ウォン・カーウァイ)監督「花様年華(2000)」などを撮る撮影監督・陳廣鴻に弟子入りする事で映画界入り。その後もカメラマン・撮影監督として、陳木勝(ベニー・チャン)、麥兆輝(アラン・マック)監督作を中心に、数多くの作品に携わってきた。

自身の監督作は麥兆輝(アラン・マック)と共同監督だった「潜入捜査/ミッション:アンダーカバー(2017)」、周潤發(チョウ・ユンファ)の久々の主演作「別叫我"賭神"(2023)」があり、今作が3作目となる。
主な撮影監督の作品は「香港国際警察/NEW POLICE STORY(2004)」「インビジブル・ターゲット(2007)」「盗聴犯〜狙われたブローカー〜(2011)」「新少林寺/SHAOLIN(2011)」「サイレント・ウォー(2012)」「レクイエム 最後の銃弾(2013)」など。
来年1月に日本公開の「ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件(2023)」でも撮影監督を務めている。

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劉德華(アンディ・ラウ)

◯ サイモン(范偉立)。1996年当時は財政司司長であったが自身の失政のために妻を殉職させる事になり、義弟や娘との関係も悪化した。その後、環境保護の専門家として活動していた。

◯ 言わずとしれたアジア映画のスーパースター。
不朽の名作「インファナル・アフェア(2002)」シリーズをはじめ、「天若有情/アンディ・ラウの逃避行(1990)」「暗戦 デッドエンド(1999)」「桃さんのしあわせ(2011)」などの名作のほか無数の映画に出演し、通算5回の主演男優賞の受賞を誇る。
最近は「ショック ウェイブ(2017)」と続編「バーニングダウン(2020)」「追龍(2017)」、日本映画「鍵泥棒のメソッド(2012)」のリメイク「人潮汹涌(2021)」などに出演。
2023年は、大ヒットSF「流転の地球 -太陽系脱出計画-(2023)」、台湾映画「速命道(2023)」、张涵予(チャン・ハンユー)との「93國際列車大劫案:莫斯科行動(2023)」、昨年の東京国際映画祭でも公開された「ムービー・エンペラー(2023)」、そして「ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件(2023)」と同時期公開の主演作「潛行(2024)」と、今もなお忙しく映画出演を続けている。
今年は、珍しく脇役として「談判專家(2024)」に出演、今作の一ヶ月前にパニック映画の主演作「危機航線(2024)」が公開されている。

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白宇(バイ・ユー)

◯ サイモンの妻・メイの弟であり、姉と同じ消防士の消防隊長・黎傑峰を演じる。姉・メイを死に追いやったのは義兄・サイモンのせいだと考えている。同僚のマダムチャンが恋人である。

◯ 広東語の吹き替えは名作「年少日記(2023)」主演などの盧鎮業(ロー・ジャンイップ)が担当した。

◯ 1990年生まれで2014年にデビュー。「シンデレラはオンライン中!(2016)」「美人为馅 (2016) 」などのドラマに出演していたが、朱一龍(チュー・イーロン)とW主演した大ヒットドラマ「鎮魂(2018)」でブレイク。
以来「忽而今夏 (2018) 」「紳士探偵L(2019)」「ロング・ナイト(2020)」「それでも僕らは(2021)」「風起隴西(2022)」「龙城 (2023) 」「前途无量 (2024) 」など数々の人気ドラマ、映画でも邓超(ダン・チャオ)主演「銀河学習塾(2019)」、オールスター歴史劇「1921(2021)」、カメオ出演だと「いいひと(2023)」などに出演している。

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莫文蔚(カレン・モク)

◯ 現財政司司長・セシリア(方王惠明)。サイモンの後任者。今回の事故対応の責任者を務める。

◯ 1990年代を中心に、「チャイニーズ・オデッセイ Part1(1995)」「Part2(1995)」「喜劇王(1999)」「少林サッカー(2001)」などの周星馳(チャウ・シンチー)作品に多く出演。王家衞(ウォン・カーウァイ)監督作・金城武主演の「天使の涙(1995)」では香港金像奨・助演女優賞を受賞。この頃には日本のドラマ・CMにも出演していた。

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謝君豪(ツェー・クワンホウ)

◯ ベテラン消防士・煙剷。事故発生日は定年退職の日の予定であった。

◯ 数多くのドラマ、映画に出演している。「南海十三郎(1997)」で金馬奨主演男優賞受賞。映画では「天作之盒(2004)」「バーニング・ダウン 爆発都市(2020)」での犯人役や、大ヒット作「未来戦記(2022)」「風再起時(2022)」「毒舌弁護人(2023)」「ホワイト・ストーム 世界の涯て(2023)」など昨今更に大作出演が増加中の一方で、「香港の流れ者たち(2021)」「香港ファミリー(2022)」などの深いテーマの作品にも出演している。
ドラマでは古装劇「月に咲く花の如く(2017)」「三国志 Secret of Three Kingdoms(2018)」など。

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王菀之(イヴァナ・ウォン)

◯ 財政司司長の補佐官・ケリー(王明詩)。事故発生直後からサイモンの補佐をする命を受ける。

◯ 俳優業もしているが、シンガーソングライターの歌手として絶大な人気を持つ。2005年の正式デビュー前から楽曲制作の才能を認められ、張學友(ジャッキー・チュン)に提供した名曲「我真的受傷了(2001)」などを書く。デビュー後も「巴黎没有摩天轮(2006)」「月亮說(2009)」、個人的にも感動した素晴らしいピアノイントロから始まる張敬軒(ヒンス・チャン)とのデュエット曲「手望(2005)」などなど、数々の名曲を発表。
日本好きでもあり頻繁に訪日しているが、新型コロナの渦中であった2020年4月には全編日本語詞でコロナについての歌「Mission for Everyone」を発表したりしている。

映画出演も割合多く、TVBドラマ「老表,你好嘢!(2013)」で好評となり、映画「金雞SSS(2014)」では香港金像奨助演女優賞&新人賞を受賞。その他「100回目の別れ(2014)」「一生の宝物(如珠如寶、2019)」、主演作「人生の運転手(ドライバー)(2020)」などがあるが、なによりも史上歴代2位を記録した大ヒットしたコメディ「6人の食卓(2022)」と続編「飯戲攻心2(2024)」での活躍で、一段と人気が高まっている昨今だ。

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王丹妮(ルイーズ・ウォン)

◯ 消防隊のベテラン・マダムチャン(陳美恩)。黎傑峰と付き合っている。

◯ モデルとして活躍していたが「アニタ 梅艷芳(2021)」で主人公の梅艷芳(アニタ・ムイ)を演じて俳優デビューし、香港金像獎で新人賞を受賞した。その後黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)主演の「6人の食卓(2022)」にゲスト出演した後、「毒舌弁護人(2023)」に出演した。

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梁仲恆(リャン・チョンホン)

◯ 消防隊員・寶明役の梁仲恆(リャン・チョンホン、画像中)は、香港演芸学院を首席で卒業した後、俳優の道へと進む。甄子丹(ドニー・イェン)主演作「スーパーティーチャー 熱血格闘(2018)」「ゼロからのヒーロー(2021)」などに出演している。
「白日の下(2023)」「臨時強盗(2024)」「作詞家志望(2023)」、そして話題の高齢LGBT映画「從今以後(2024)」など、話題の出演作への出演が増加している。

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何啟華(ホ・カイ・ワ)

◯ フィンガーと共に火災現場に取り残された消防隊員・阿水役の何啟華(ホ・カイ・ワ)

◯ 阿Deeというニックネームでオーディション番組から結成された人気グループ・「ERROR」のメンバーでもある。
「毒舌弁護人(2023)」の他にも、「香港ウェスト・サイド・ストーリー(2018)」「ファストフード店の住人たち(2019)」「散った後(2020)」、 鄭中基(ロナルド・チェン)主演の「闔家辣(2022)」、梁朝偉(トニー・レオン)&劉德華(アンディ・ラウ)が共演した「ゴールドフィンガー(2023)」など、もはや俳優としての地歩を完全に固めたと言っていい大活躍だ。

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廖子妤(フィッシュ・リュウ)

◯ 消防隊の司令係であり同僚・寶明の妻である蘇怡は廖子妤(フィッシュ・リュウ)が演じた。

◯ マレーシア、ジョホール州ムアル出身のモデル、俳優で、「レイジー・ヘイジー・クレイジー(2015)」「姉妹関係(2016)」に出演していたが、「アニタ 梅艷芳(2021)」で王丹妮(ルイーズ・ウォン)演じる梅艷芳(アニタ・ムイ)の姉、梅愛芳(アン・ムイ)を演じた。
その後は「6人の食卓(2022)」「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024)」と大作への出演が続いている。

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魏浚笙(ジェフリー・ガイ)

◯ 新人消防士・細柱。この日が初の現場活動であった。

◯ 演じた魏浚笙(ジェフリー・ガイ)は俳優だが、Viu TVのリアリティショー「調教你男友(2020)」から人気に火がついた。俳優としては甄子丹(ドニー・イェン)の「スーパーティーチャー 熱血格闘(2018)」や今年の春節映画で大ヒット作の続編「飯戲攻心2(2024)」、ViuTVのヒットドラマ「IT狗(2022)」に出演している。

魏浚笙

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黃愷傑(ウェスリー・ウォン)

◯ 消防士の大B。作業事故で防護服が破れ高レベルの放射能を浴びる。

黃愷傑(ウェスリー・ウォン)は、母親が周潤發(チョウ・ユンファ)と共演した「上海灘(1983)」などの女優・趙雅芝(アンジー・チウ)、父親が1980~1990年代に俳優だった黄锦燊(メルヴィン・ウォン)という芸能一家に生まれる。
映画では「パシフィック・リム アップライジング(2018)」、ジャッキー・チェン主演の「ライド・オン(2023)」、ドラマでは「唐人街探案 (2020) 」などに出演している。

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林家熙(ロッカー・ラム)

◯ 作業中の怪我により取り残された消防士・フィンガー役の林家熙(ロッカー・ラム)

◯ 映画「最初の半歩(2016)」で俳優デビュー。その時の役名からロッカーと呼ばれるようになった。「ゼロからのヒーロー(2021)」「レイジング・ファイア(2021)」「闔家辣(2022)」「神探大戦(2022)」などに出演している。

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黃德斌(ケニー・ウォン)

◯ 消防隊長で現場の総指揮を執った劉兆強。演じたのは黃德斌(ケニー・ウォン)

◯ 1990~2000年代と数多くのドラマに出演。香港版おっさんずラブ「大叔的爱(2021)」では、吉田鋼太郎の開発部部長にあたる翟国强を演じた。
「コールド・ウォー 香港警察 堕ちた正義(2016)」「逆流大叔(2018)」「バーニング・ダウン 爆発都市(2020)」「レイジング・ファイア(2021)」「逃獄兄弟」シリーズ、周潤發(チョウ・ユンファ)主演作「別叫我"賭神"(2023)」「談判專家(2024)」など、そして大ヒット作「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024)」にも出演している。

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鄭則仕(ケント・チェン)

◯ 対策会議に出席する保安局局長役は鄭則仕(ケント・チェン)

「新ポリス・ストーリー(1993)」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明(1991)」「イップ・マン 葉問(2010)」など数々の名作に出演。
今年の「談判專家(2024)」にも出演している。

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姜大衛(デビッド・チャン)

◯ 行政長官を演じたのは姜大衛(デビッド・チャン)

◯ 九龍城塞で生まれ育ち、17歳の頃に兄の秦沛(ポール・チョン)に誘われて映画界入り。邵氏(ショウ・ブラザース)と契約し、看板スターとして1970年代から数多くの映画に出演。「ヴェンジェンス/報仇(1970)」で映画賞も受賞する。80年代に入ると兄の秦沛(ポール・チョン)や親戚で今作プロデュースの監督・爾冬陞(イー・トンシン)らと監督業にも進出する。
主な作品は「新・片腕必殺剣(1971)」「水滸伝(1972)」「ブラッド・ブラザース 刺馬(1973)」「少林寺列伝(1976)」など。本作の後に公開された春節映画「臨時強盗(2024)」にも特別出演している。
「白日の下(2023)」で香港金像奨・助演男優賞を受賞。

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林保怡(ボウイ・ラム)

◯ 消防庁長官。1996年の事故により多数の消防隊員を失い、サイモンに良い感情を持っていない。
◯ 演じた林保怡(ボウイ・ラム)は1985年にデビュー以来、主にドラマで数多くの人気作に出演。刑事ドラマ「鑑證實錄(1997)」や医療ドラマ「妙手仁心(1998)」といったTVBのヒット作で人気になる。大ヒット宮廷ドラマ「紫禁城 華の嵐(2004)」では演技賞も受賞した。
映画では、呉宇森(ジョン・ウー)監督「ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌(1992)」や林超賢(ダンテ・ラム)監督「スナイパー:(2009)」、古天樂(ルイス・クー)主演の「Sの嵐(2016)」など。昨年の大ヒット作「毒舌弁護人(2023)」や、障害者施設での怪しい施設長として「白日の下(2023)」でも印象的な演技を見せている。

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周文健(マイケル・チョウ)

◯ ビジネスマンであり財政司司長・セシリアの夫であるロジャー(方銘鏗)。 

周文健(マイケル・チョウ)「新Mr.Boo!香港チョココップ(1986)」で映画デビュー。主な作品はシティハンターのオマージュ映画「孟波(1996)」「逃學威龍2(1992)」などとなるが、その他にも
「ポリスストーリー2/九龍の眼(1988)」「僕たちは天使じゃない(1988)」「城市特警(1988)」「ミラクル/奇蹟(1989)」「ゴッド・ギャンブラー(1989)」「月夜の願い/新難兄難弟(1993)」などなど、多数の作品への出演歴がある。
最近では「正義迴廊(2022)」「風再起時(2023)」「談判專家(2024)」などの出演がある。

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王敏德(マイケル・ウォン)

◯ 貿易会社・DOE集団の社長・ピーター・コーウェン。1996年の緩和以来、ロジャーと共に莫大な利益を得た。

王敏德(マイケル・ウォン)はアメリカ出身で、広東語より英語が流暢な香港映画俳優。1990年代から数多くの映画に出演しており、竹野内豊主演の「冷静と情熱のあいだ(2001)」にも出演している。
主な出演作はミシェル・ヨー主演「皇家戦士(1986)」や、香港金像獎や台湾金馬奨にノミネートされた「ファイナル・オプション/香港最終指令(1994)」「BEAST COPS 野獣刑警(1998)」など。
最近では「コールド・ウォー 香港警察 二つの正義(2012)」「ファイヤー・ストーム(2013)」「Zの嵐(2014)」、昨年の大ヒット作「毒舌弁護人(2023)」などにも出演している。

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吴彦姝(ウー・イェンシュー)
許恩怡(ナタリー・スー / シュー・エンイー)

◯ サイモンの母、ひとり娘・アイリーン(范藹林)の役をそれぞれ吴彦姝(ウー・イェンシュー)許恩怡(ナタリー・スー / シュー・エンイー)が演じた。

 

◯ 吴彦姝(ウー・イェンシュー、画像右)は1938年生まれで1950年代から、舞台劇を中心とした俳優として活躍する中国映画俳優。
最近になり映画出演依頼が増加。シルヴィア・チャンが監督した「妻の愛、娘の時(2017)」「花椒の味(2019)」などの他、昨年もコロナ禍を描いた「穿过寒冬拥抱你(2022)」や韩寒(ハン・ハン)監督作「四海(2022)」に出演。
そして2022年のマイベスト中国映画で、65歳の痴呆症の娘を介護する85歳の母親を演じた「妈妈!(2022)」に主演するなど、近年ますます活躍の場が増えている。
昨年は「再会の奈良(2020)」と春節映画「交换人生(2023)」に出演。

 

◯ 許恩怡(ナタリー・スー / シュー・エンイー、画像左)は2004年香港生まれ。母親は「チャウ・シンチー マイヒーロー(1990)」「超アブない激辛刑事 カリー&ペッパー(1990)」に出演した俳優で歌手の柏安妮(アン・ブリッジウォーター)
中国映画である「僕らが空を照らしたあの日(2021)」がデビュー作。その後も中国出身者を演じた香港作品「離れていても(2023)」、中国作品「二手杰作(2023)」。林超贤(ダンテ・ラム)監督の香港映画「爆裂點(2023)」、もうすぐ公開の高知県でロケをした香港映画「久別重逢(2024)」と、中国・香港どちらの映画にも出演している。

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中国映画レビュー「二手杰作 World's Greatest Dad」 - daily diary

 

 

 

童瑤(トン・ヤオ)

◯ サイモンの亡き妻で、消防士としてコンテナ火災事故で殉職した・黎美儀を演じたのは童瑤(トン・ヤオ)。章子怡(チャン・ツィイー)に似ている事からも人気となった。
主な出演作はドラマ「如懿伝(2018)」「大江大河1(2018)」「30女の思うこと(2020)」「結婚しなくて何が悪いの?(2020)」「叛逆者(2021)」など、映画では「台北に舞う雪(2009)」などが知られている。

焚城

 

 

 

ベースとなった実話の被爆事故

◯ 本作ストーリーのベースとなっており、劇中でも言及されているのは、1987年にブラジルで発生したゴイアニア被曝事故である。

廃病院より医療機器を盗み出され、その中から知らないうちに内部の放射線物質が取り出されていた。
それが何かも知らないまま、キラキラと光るセシウム137の粉を興味本位に近隣の住人たちが持ち帰ったり触れていった結果、6歳の少女を含む4名が死亡、249人が被爆した事故。

 

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