【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】
華やかな東尖沙咀(東チムサーチョイ)のナイトクラブを舞台に、黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)の話芸が炸裂する大ヒットコメディだが、あの頃の香港を懐古しつつも最後に前を向いていく。一見すると華やかな春節コメディだが、その奥には今の香港に向けた静かなメッセージが潜んでいる。
- 【スタッフ & キャスト】
- 【あらすじ】
- 【感想】
- 【トピック】
- 予告編
- 監督
- 主題歌
- 黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)
- 鄭秀文(サミー・チェン)
- 王丹妮(ルイーズ・ウォン)
- 廖子妤(フィッシュ・リュウ)
- 楊偉倫(ヨン・ワイルン / ワイロン)
- 鄧麗英(エミー・タン、タン・ライイン)
- 盧鎮業(ロー・ジャンイップ)
- 許素瑩(ホイ・ソーイン)
- 謝君豪(ツェー・クワンホウ)
- 董瑋(トン・ワイ / スティーブン・トン)
- 何啟華(ホ・カイ・ワ)
- 楊偲泳(レンシ・ヨン)
- 譚旻萱(マンディ・タム)
- 蔡蕙琪(Kay Choi)
- 李芯駖(SUMLING)
- 林熙彤(ヘイゼル・ラム)
- 黃潔琪(Miko Wong)
- 趙君瑜(Angelina Chiu)
- 王紫影(シャドウ・ウォン)
- 馮靖茵(Baby 梓)
- 黎紀君(Christy Lai)
- 周芷慧(阿杰 / Aggie C)
- 余樂澄(Monique Yu)
- 連花(Kalin / Nika)
- 尖東とナイトクラブ(夜総会)

【スタッフ & キャスト】
2026年 香港 133分 IMDb評価:6.9/10
監督:吳煒倫(ジャック・ン)
出演:黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)、鄭秀文(サミー・チェン)、王丹妮(ルイーズ・ウォン)、廖子妤(フィッシュ・リュウ)、楊偉倫(ヨン・ワイルン / ワイロン)、盧鎮業(ロー・ジャンイップ)
【あらすじ】
かつて栄華を誇った尖東=東尖沙咀(東チムサーチョイ)のナイトクラブが続々と店を閉めていった2012年。歡哥【黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)】が経営する東日夜総会(クラブEJ)は、元妻・V姐【鄭秀文(サミー・チェン)】が辣腕を振るうライバル店・繆斯夜総会(クラブV)に買収され、ホステス共々クビの危機に。歡哥は起死回生を賭けてあらゆる可能性を探るが、実は経営陣にはまったく違う思惑があったのだ。
【感想】
華やかな東尖沙咀(東チムサーチョイ)のナイトクラブを舞台に、黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)の話芸が炸裂する大ヒットコメディだが、あの頃の香港を懐古しつつも最後に前を向いていく。一見すると華やかな春節コメディだが、その奥には今の香港に向けた静かなメッセージが潜んでいる。
毎年春節らしい楽しい映画が作られる香港だが、今年は3年ぶりに黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)と前作「毒舌弁護人~正義への戦い~(2023)」クルーが結集した本作が再び最大のヒット作になった。
筆者は屯門という中心街から離れた場所で見たが、公開1ヶ月が経っていたのにまだまだ賑わい、笑いが絶えない楽しい時間だったし、街中でもその存在感を強く感じる作品となっていた。

*黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)ならではの話芸
とはいえこの映画、すごく楽しいが、香港人以外が魅力を理解するのは簡単じゃないタイプの作品だ。本作だけじゃなく「毒舌弁護人」や「6人の食卓(2022)」といった、黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)が主演し、スタンダップ・コメディアンの彼の話芸を活かした映画は、香港ではどれも大ヒットしたが、やはり彼の広東語での言葉選びやリズムがわからないと味わい尽くすのは簡単じゃないと、見るたびに毎回感じる。
筆者も一度目は周囲が笑ってるポイントがなかなかわからず、取り残された感じになった。もう一回見てやっと味わいが感じ取れた。そこで「ああ、そういえば彼の映画はいつも一度目はこんな感じだったわ」と気づいたのだ。

*失われゆく香港への静かなメッセージ
映画の舞台は、2012年の尖沙咀(チムサーチョイ)の東側=尖東。かつて1980~90年代の全盛期に多数あったナイトクラブは、今や東日夜総会(クラブEJ)とライバルであり主人公の元妻V姐が経営する繆斯夜総会(クラブV)の2店舗だけにまで減ってしまっている。つまりこの業態、香港全盛期を象徴するカルチャー自体がもう消えかかっている状況から物語が始まるのがポイントだ。
もう構図そのものが、うっすらと現在の香港を感じさせるものになっている。それを主人公・歡哥とV姐が様々な手を尽くして守ろうとするというストーリー。そう見るとこれは、香港の良心を裁判を通して守ろうとした前作「毒舌弁護人」と同じ構造になっている事がわかる。
2人が語る台詞は良く聞いていると、まるで香港に対して語っている暗喩のようでもある。例えば、香港島を見渡すビルの屋上のシーン。対岸のマンションの灯りを見ながら「あそこに住む彼らだってなんとかやってる。俺らも大丈夫だ」と語る歡哥。台詞だけならば単純に自分達に話しているのだが、共感と励ましを観客ににじませてきて、映画を越えた"なにか"を感じてつい涙させられる。

*コメディが炸裂する楊偉倫(ヨン・ワイルン / ワイロン)
でもそんな事を感じなくとも、笑いどころ満載のコメディ映画として最高に楽しめる作りになっている。切なさが含まれた骨太の芯に、大量のコメディの枝葉でモリモリに盛ったような作りになっていて、あの当時限られた人種しか行けなかったナイトクラブの煌びやかな世界を垣間見せ、彼ら/彼女らのお仕事映画としても楽しめる。そして今回のMVPとも言えるフロアマネージャー・土地役の楊偉倫(ヨン・ワイルン / ワイロン)とのコントな掛け合いと、まさに春節映画に相応しいゴージャスで楽しいエンターテイメントに仕上がっている。ついでに言うと、この香港ナイトクラブ文化自体が日本の銀座とかのナイトクラブのスタイルをそのまま持ち込んだものなので、ママさんという用語などの多くの日本文化が登場して、それもまた新鮮だ。
ノスタルジックなテーマだが、実は時代考証をそこまで重視しておらず、見てても昔話感は強くない。本来当時の香港のホステスは日本のように“純ホステス文化”としては成立せず、より性産業に近い存在だった筈だが、そうした表現も一切していない。またナイトクラブと言えば香港映画には定番のシーンで、黒社会も当然イメージされるが、そうした昔ながらのノワール的なムードを、黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)は一切醸し出さない。そしてホステス達をはじめ出演陣には若く新しい世代が多数起用されている。

*香港人が支持する理由
多分それは、本当は今の香港に向けて語っている映画だからなのかなあ等と考えていた。本来は前作「毒舌弁護人」のようにズバっと言いたいが、あれから3年の間に香港は大きく変化した。社会を風刺するにはもはや前作のようには作れない。だからこうした作風の変化にたどり着いたのではないだろうか。
だからか、結末はしっかりと前向きなものだし、観客はそれを知ってか知らずか(きっとわかってるだろう)強く支持している。単なるノスタルジーではなく、「失われていく香港をどう受け止めるか」という問いを、笑いという形で提示していて、今の香港人の気持ちを強く代弁する、とっても楽しくて深い良作だった。
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【トピック】
予告編
www.youtube.com 【終極預告】賀歲最強班底黃子華X鄭秀文X吳煒倫《夜王》Night King 2月17日 大年初一 華麗賀歲
◯ 本作は春節に合わせた2026年2月17日から香港で公開。「鏢人:風起大漠」や「金多寶」などを抑え、公開初週から興収ランキング1位を獲得、4週間を越えて維持し続けている。
興行収入も3月22日に1億香港ドル(20億円)を突破した。これは香港映画史上4本目となる記録的大ヒットであり、黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)の前作で記録的大ヒットとなった「旅立ちのラストダンス(2025)」にも迫るペースとなっている。中国大陸でも初週で7位に入り、現在のところ興収は2億元(46億円)を突破するヒット作となっている。
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監督
◯ 監督の吳煒倫(ジャック・ン)は「コールド・ウォー 香港警察 堕ちた正義(2016)
」や「アニタ 梅艷芳(2021)」などの脚本を担当し、「毒舌弁護人~正義への戦い~(2023)」が初監督作となる。

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主題歌
◯ 主題歌は鄭秀文(サミー・チェン)が1997年に発表したものをセルフリメイクした「星秀傳說」。今回は楊偉倫(ヨン・ワイルン / ワイロン)と何啟華(ホ・カイ・ワ)のラップをフィーチャーしている。
www.youtube.com 鄭秀文 Sammi Cheng (feat. 尖東夜王) - 星秀傳說 (Shine一次ver.) (電影《夜王》宣傳曲)(Official Music Video)
www.youtube.com 鄭秀文 Sammi Cheng -《星秀傳說 Everyone is a Super Star》Official MV
黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)
◯ 東日夜総会の社長・歡哥
◯ 漫談的なスタンダップコメディでの大人気コメディアンとして1990年代から大活躍し、ドラマや映画にも多数出演しているが、2018年でコメディのステージからは引退。映画での代表作は本作の他、「マジック・タッチ(1992)」、「乜代宗師(2020)」、「棟篤特工(2018)」、ドラマでは「復讐のプレリュード(1995)」、「狀王宋世傑(貳)(1999)」、「男親女愛(2000)」など。
ひさびさに主演した映画「6人の食卓(2022)」が記録的に大ヒットし、さらに翌年の「毒舌弁護人(2023)」もそれを上回る大ヒット、さらに「旅立ちのラストダンス(2025)」は香港歴代興収記録4位の記録を樹立と、直近の主演3作がすべて歴史的大ヒットとなって、現在香港映画で誰よりも「ヒットを期待できる俳優」になった。

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鄭秀文(サミー・チェン)
◯ V姐。歡哥の前妻で、東日のママをしていたがライバル店「繆斯夜総会」の社長として辣腕を振るってきた。
◯ 歌手として絶大な人気を誇る一方、俳優としても数多くの名作に出演している。
歌手として、「值得(1996)」、「終身美麗(2001)」、「一步一步愛(2010)」、「信者得愛(2010)」、「不要驚動愛情(2010)」などの大ヒット曲を送り出し、既に40枚以上のアルバムを発表しており、10回以上香港コロシアム(紅磡香港體育館)での単独ライブを開催している。
映画出演は名作「インファナル・アフェア(2002)」IとⅢをはじめ、「ダイエット・ラブ(2001)」などのアンディ・ラウとの共演作品のほか、關錦鵬(スタンリー・クワン)監督による「長恨歌(2005)」、「名探偵ゴッド・アイ(2013)」、「インスタント・ファミリー(2014)」、「花椒の味(2019)」などがある。
里親制度を描いた秀作「流水落花 (2022)」で、過去10度のノミネートの末、遂に香港金像奨主演女優賞を受賞。自身の歌う主題歌も歌曲賞を受賞した。

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王丹妮(ルイーズ・ウォン)
◯ 東日のママ(媽媽生)・Coco
◯ モデルとして活躍していたが「アニタ 梅艷芳(2021)」で主人公の梅艷芳(アニタ・ムイ)を演じて俳優デビューし、香港金像獎で新人賞を受賞した。
その後黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)主演の「6人の食卓(2022)」にゲスト出演した後、「毒舌弁護人(2023)」に出演。放射能漏洩事故を描いた「カウントダウン(2024)」で消防士役、「ヒット・エンド・ファン!臨時決闘 (2025)」でボクシングに挑戦する女社長を演じている。

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廖子妤(フィッシュ・リュウ)
◯ 東日のママ(媽媽生)・Mimi
◯ 1990年生まれ。マレーシア、ジョホール州ムアル出身のモデル、俳優で、「レイジー・ヘイジー・クレイジー(2015)」、「姉妹関係(2016)」などに出演していたが、「アニタ 梅艷芳(2021)」で王丹妮(ルイーズ・ウォン)演じる梅艷芳(アニタ・ムイ)の姉、梅愛芳(アン・ムイ)を演じた事で一気に知られるようになる。
その後「リンボ(2021)」、「6人の食卓(2022)」、「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024)」、「カウントダウン(2024)」と多くの大ヒット作へ出演。最近は「これからの私たち - All Shall Be Well(2024)」やマレーシア映画「幼な子のためのパヴァーヌ(2024)」など、演技力を示すような出演作も公開されてきて、さらなるステップアップを予感させる。

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楊偉倫(ヨン・ワイルン / ワイロン)
◯ 東日のフロアマネージャー・土地。
◯ 本作で香港金像獎・主演男優賞にノミネートされた。
主に舞台劇で活動しており、受賞歴も複数ある。異例のヒット作「正義迴廊(2022)」の出演で一気に知名度を上げ、以来「闔家辣(2022)」、「全世界どこでも電話(2023)」、「作詞家志望(2023)」、「12怪盜(2024)」、「談判專家(2024)」、「祥賭必贏(2025)」などなど、いまや引っ張りだこの人気俳優となっている。

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鄧麗英(エミー・タン、タン・ライイン)
◯ 東日でのサービス係の結衣。日本語ができるというキャラ。
◯ 鄧麗英(エミー・タン、タン・ライイン)は人気YouTubeチャンネル「小薯茄」のメンバー。日本の歌手・YUIやYOASOBIが好きだと公言し、自身のチャンネルでも数多くの邦楽カバーをアップしている。本作での役名もYUIからだと想像できる。
鍾雪瑩(ジョン・シュッイン)と同じくViuTVのドラマ「教束(2019)」で演技デビューし、以来様々なドラマに出演している。
映画でも甄子丹(ドニー・イェン)主演「スーパーティーチャー 熱血格闘(2018)」や「ママの出来事(2022)」、「四十四にして死屍死す(2023)」 、「全世界どこでも電話(2023)」、「作詞家志望(2023)」などに出演している。
《Hello》~Paradise Kiss~ Cover|麗英 LaiYing- YouTube
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盧鎮業(ロー・ジャンイップ)
◯ V姐の繆斯夜総会のオーナーの座を父親から移譲され、経営に関与する太子峰。
◯ 大学卒業後に自主映画の制作を始める他、俳優業も開始。「ソク・ソク(2019)」出演後、「私のプリンスエドワード(2019)」や「花椒の味(2019)」などに出演し、傑作「年少日記(2023)」で主演した。昨年は妊産婦の苦悩を描いた「母性のモンタージュ(2025)」で夫役を演じ、香港金像奨・助演男優賞にノミネートされた。

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許素瑩(ホイ・ソーイン)
◯ 東日の元オーナーの未亡人であり相続人となった黃太。
◯ 許素瑩(ホイ・ソーイン)は、香港金像奨作品賞受賞作「半邊人(1983)」で主演でデビュー。自身もこの作品で主演女優・新人賞にノミネートされた。だがその後はテレビ局香港電台に入社し、俳優ではなく裏方として業界に携わり続けていく。
劉德華(アンディ・ラウ)の「桃さんのしあわせ(2011)」で再び映画出演。「チャットガールズ ~微交少女~(2014)」に出演後は「私のプリンス・エドワード(2019)」、「正義迴廊(2022)」、そしてクィアカップルを描いた秀作「これからの私たち - All Shall Be Well(2024)」など、続々と出演作が増加しつつある。

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謝君豪(ツェー・クワンホウ)
◯ 来店する顧客である会社社長・Philip。演じたのは謝君豪(ツェー・クワンホウ)。
◯ 数多くのドラマ、映画に出演している。「南海十三郎(1997)」で金馬奨主演男優賞受賞。映画では「天作之盒(2004)」や「バーニング・ダウン 爆発都市(2020)」での犯人役や、大ヒット作「未来戦記(2022)」に「風再起時(2022)」、「毒舌弁護人(2023)」、「ホワイト・ストーム 世界の涯て(2023)」、「カウントダウン(2024)」など昨今更に大作出演が増加中の一方で、「香港の流れ者たち(2021)」や「香港ファミリー(2022)」、「浅浅歳月(2025)」などの深いテーマの作品にも出演している。
ドラマでは古装劇「月に咲く花の如く(2017)」や「三国志 Secret of Three Kingdoms(2018)」など。

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董瑋(トン・ワイ / スティーブン・トン)
◯ 来店客で黒社会「洪安樂」のボス・執碼芬を演じた董瑋(トン・ワイ / スティーブン・トン)。
◯ 1958年上海生まれ、香港育ち。幼い頃から京劇を学び、16歳からスタントマンとして映画撮影に参加し始める。李小龍(ブルース・リー)の名作「燃えよドラゴン(1973)」にも出演し、以来「ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌(1992)」、シリーズ第5作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ V/天地撃攘(1994)」などに出演した。
そのかたわらで武術指導=アクション監督も手掛けはじめ、台湾映画やTVBのドラマ、多くの張同祖(ジョー・チョン / チェン・タンチョー)監督作品などに携わる。
主な作品だけでも名作「男たちの挽歌(1986)」、楊紫瓊(ミシェル・ヨー)主演「チャイニーズ・ウォリアーズ(1987)」、初監督作「いますぐ抱きしめたい(1988)」や「欲望の翼(1990)」などの王家衛(ウォン・カーウァイ)作品、「ツイン・ドラゴン(1992)」や「アクシデンタル・スパイ(2001)」などのジャッキー・チェン主演作、三上博史&元彪(ユン・ピョウ)「孔雀王(1988)」、「上海グランド(1996)」、「パープルストーム(1999)」、「孫文の義士団(2009)」などなど、錚々たるラインナップをアクション監督として手掛けてきた。
最近では「スタントマン 武替道 (2024)」で昔ながらのスタントを求めるアクション監督を演じた。

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何啟華(ホ・カイ・ワ)
◯ 来店客で証券会社の社員・Aceは何啟華(ホ・カイ・ワ、画像右)
◯ 阿Deeというニックネームでオーディション番組から結成された人気グループ・「ERROR」のメンバー。デビュー前には游學修(ネオ・ヤウ)と共に、雨傘革命(2014)と関連した劉德華(アンディ・ラウ)のパロディ曲「日日去鳩嗚 落場版」をバズらせたユニット・學舌鳥 Mocking Jerのメンバーであった。
「毒舌弁護人(2023)」の他にも、「香港ウェスト・サイド・ストーリー(2018)」や「ファストフード店の住人たち(2019)」、「散った後(2020)」、 鄭中基(ロナルド・チェン)主演の「闔家辣(2022)」、梁朝偉(トニー・レオン)&劉德華(アンディ・ラウ)が共演した「ゴールドフィンガー(2023)」など、もはや俳優としての地歩を完全に固めたと言っていい大活躍だ。

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楊偲泳(レンシ・ヨン)
◯ 東日のホステス・李芯悅。
◯ 楊偲泳(レンシ・ヨン)は、ドラマやバラエティ番組で活躍してきたが、女子校での恋愛を描いた「はじめて好きになった人(2021)」の主演で映画デビュー。黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)主演の大ヒット作「毒舌弁護人(2023)」での弁護士役や「祥賭必贏(2025)」、古天樂(ルイス・クー)主演作「私立探偵(2025)」などに出演している。

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譚旻萱(マンディ・タム)
◯ 東日のホステス・ChiLing。酒にめっぽう強い。
◯ 譚旻萱(マンディ・タム)は2000年生まれのモデル・歌手・俳優で、3人組ガールズグループMe&のメンバー。K-pop的な香港発グローバル型グループでリリースする楽曲も英語曲というスタイルで、マンディはグループデビューの前から既にモデルとして認知されつつあり、テレビのバラエティ番組に出演するなどで知られ始めていた。
映画出演は台湾の陳昊森(エドワード・チェン)とW主演した「不是你不愛你(2024)」などで、本作が3作目の出演、初の大作出演となる。

蔡蕙琪(Kay Choi)
◯ 新たに募集したホステスの一人・葵芳(Franchesca)
◯ 蔡蕙琪(Kay Choi)は1996年生まれの俳優で、香港を代表する劇団・中英劇團の専属俳優として7年間活動していたが、このほど退団しフリーとなった。本作の葵芳(Franchesca)役が非常に印象的なことから話題となり、香港MTR(港鐵)が実在の葵芳駅の駅名表示で彼女とコラボするというプロモーションも行われた。


李芯駖(SUMLING)
◯ 東日のホステス・水晶
◯ 李芯駖(SUMLING)は大人気ガールズグループで、MIRRORの兄弟分といえるCOLLARのメンバー。オーディション番組「全民造星IV(2021)」によって結成されたが、それ以前からダンサーとして郭富城(アーロン・クォック)や孫燕姿(スン・イェンツー)、張敬軒(ヒンス・チャン)、魏浚笙(ジェフリー・ガイ)らのバックで踊っていた。
本作への映画出演は「ブルー・ムーン(2024)」以来2作目となる。

林熙彤(ヘイゼル・ラム)
◯ 東日のホステス・BB
◯ 林熙彤(ヘイゼル・ラム)は2003年生まれのモデル・タレントで、古天楽(ルイス・クー)とAngelababyが共同設立した芸能事務所「Cool Style Management」に所属しており、数々のCMやMC張天賦のMVに出演。数年前から俳優業も開始し、「ラスト・ソング・フォー・ユー(2024)」に次いで本作が3作目の映画出演となる。
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黃潔琪(Miko Wong)
◯ 東日のホステス・Mickey
◯ 黃潔琪(Miko Wong、画像左)は1994年マレーシア生まれのグラビアアイドル・タレントで、同じ様なキャリアを持つ事から林明禎(リン・ミンチェン)を引き合いに出されたりもする。映画にも幾つか出演歴がある。

趙君瑜(Angelina Chiu)
◯ 東日のホステス・Tina
◯ 趙君瑜(Angelina Chiu)は2000年生まれ。游學修(ネオ・ヤウ)らが主宰していた人気Youtubeチャンネル試當真が主催したオーディション番組「校花校草2022」に出場、校花第7位に選ばれて試當真メンバーに加入した。本作が映画デビューとなる。

王紫影(シャドウ・ウォン)
◯ 東日のホステス・細GiGi
◯ 王紫影(シャドウ・ウォン)は2001年生まれ。上記の趙君瑜(Angelina Chiu)と同様、試當真が主催したオーディション番組「校花校草2022」に出場、校花第2位に選ばれて試當真メンバーに加入。呂爵安(イーダン・ルイ)や張敬軒(ヒンス・チャン)のMVに出演している。彼女も本作が映画デビューとなる。

馮靖茵(Baby 梓)
◯ 東日のホステス・Horlick
◯ 馮靖茵(Baby 梓)は2001年生まれで、日本テイストを打ち出したガールズグループ・OSIDORIのメンバー。本作が映画デビューとなる。

黎紀君(Christy Lai)
◯ 東日のホステス・Kelly
◯ 黎紀君(Christy Lai)は1993年生まれのモデル・タレント・歌手。2014年の九龍バスT270、T277線の広告での眠ったポーズが「睡美人」として有名になる。翌年には数多くの人気女優の登竜門的な存在だったプロミス香港の広告モデル=「邦民女」の4代目として抜擢され、知られるようになった。多くのテレビ番組に出演しているが、映画出演は「查無此人(2024)」に次いで本作が2作目となる。

周芷慧(阿杰 / Aggie C)
◯ 東日のホステス・JJ
◯ 周芷慧(阿杰 / Aggie C)もまた、オーディション番組「全民造星IV(2021)」でデビューした歌手・タレント。鄭中基(ロナルド・チェン)が経営するマネージメント会社・機動娛樂に所属し、これまでに映画は「假冒女團(2021)」や「旅立ちのラストダンス(2025)」に出演済だ。
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余樂澄(Monique Yu)
◯ 東日のホステス・Money
◯ 余樂澄(Monique Yu)は1996年生まれのモデル・俳優。

連花(Kalin / Nika)
◯ 東日のホステス・叮噹
◯ 連花(Kalin / Nika)は2000年生まれで、香港で育ったタイ人とのハーフの俳優で、これまでにはViuTVの5周年特別番組「YOLO的練習曲(2021)」などに出演している。

尖東とナイトクラブ(夜総会)
◯ 香港のナイトクラブ=夜総会は特に1980~90年代に、日本の高級ナイトクラブ文化を輸入したようなスタイルで大流行した。ちょうどこの時期が香港経済の急成長の時期でもあり、日本企業が数多く香港に進出していた事もあり、接待文化と共に日本の銀座・北新地などと同じ、ホステスが客に付き添ってママさんが場を仕切る、この映画と同じスタイルの"日式夜總會"が、尖沙咀東や灣仔に多数存在した。数百人のスタッフ、VIP席は最低でも2800香港ドル以上、最大規模の中國城(尖沙咀)では世界的セレブも来店し、純利益が年間1億香港ドル(20億円)と繁栄を極めた。
SMAP香取慎吾の初主演映画である「香港大夜総会 タッチ&マギー(1997)」は、そうした全盛期の香港ナイトクラブをオール香港ロケで描いている。
1997年の香港返還移行までが全盛期で、それ以降は香港のクラブは徐々に減少し、代わりにマカオのカジノ、深圳、東莞といった中国本土にナイトクラブが増加、そしてカラオケの発展と共にKTVへと名称が変わっていく。
そうした流れから香港のナイトクラブは2005年頃から2010年にかけて多くが閉店していった。本作はそうした歴史の末期を象徴する大規模店「大富豪」が閉店した2012年が舞台となっている。
◯ 中心部にある市政局百周年紀念公園に面して東日夜総会が立地しているという設定だ。現在はとても清潔で穏やかな印象の場所である。
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