香港映画レビュー&解説「スタントマン 武替道 Stuntman」

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スタントマン 武替道 - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarks映画 

 

【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】

香港アクションの伝統が消えそうになっている現状と、その灯をなんとか消さないようにと奮闘する若者の姿を、老いたアクション監督を通して描く。いたたまれない思いにもなるが、それこそが生まれ変わる為の通過儀礼なのかもしれない、そう思わせる良作。

 

 

 


www.youtube.com 【正式預告】《武替道》Stuntman 9月26日 熱血FIGHTING !


www.youtube.com 『スタントマン 武替道』予告篇

 

 

 

【スタッフ & キャスト】

2024年 香港 114分
監督:梁冠堯(アルバート・レオン)、梁冠舜(ハーバート・レオン)
出演:劉俊謙(テレンス・ラウ)董瑋(トン・ワイ)伍允龍(フィリップ・ン)蔡思韵(セシリア・チョイ)林耀聲(ラム・イウシン)梁雍婷(レイチェル・リョン)

 

 

 

【あらすじ】

80年代に活躍した伝説のアクション監督サム(森)【董瑋(トン・ワイ)】は、撮影中の事故の責任を負って業界を去り、今は小さな整骨院を営む。
ある日、かつての盟友である老監督【杜燕歌(トー・インゴー)】から、新作のアクション監督を打診される。最後に一緒にやりたいという友人の願いを受け入れ、最近知り合った若く熱意のあるスタントマンのロン(龍)【劉俊謙(テレンス・ラウ)】を助手にするが、現代の映画撮影では昔のやり方は通用せず、かつてサムの弟子だった主演俳優のワイ(威)【伍允龍(フィリップ・ン)】や制作陣は、全てを犠牲にしてリアリティを追求するサムのやり方に反発する。さらに忙しさのあまり、結婚式を控える娘チェリー【蔡思韵(セシリア・チョイ)】との関係性も悪くなっていく。果たして、映画は無事に完成するのだろうか…

公式サイトから

 

 

 

【感想】

香港アクションの伝統が消えそうになっている現状と、その灯をなんとか消さないようにと奮闘する若者の姿を、老いたアクション監督を通して描く。いたたまれない思いにもなるが、それこそが生まれ変わる為の通過儀礼なのかもしれない、そう思わせる良作。

今年2025年は、「レイジング・ファイア(2021)」以来、何年ぶりかの香港アクションの名作「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024)」が公開された年だ。
だがしかし、香港映画の凋落はずっと語られてきた事で、特にアクション映画の減少は、わずか一作のヒットだけではどうしようもない程になっているのが、香港映画の現在地である。今年は更に春節映画の興業収入の低下多くの映画館閉館のニュースなど、改めて現実を実感させる話題が残念ながら続いている。
そうした現実を現場の目線から映画にしてしまった、ある意味でたくましく、ある意味で死に際の断末魔のような作品が本作だ。

 

武替道

 

一方で、この現状をドキュメンタリーとして描いたのが、映画「カンフースタントマン 龍虎武師(2021)」だ。こちらは歴史も含めより俯瞰した視点でも描いていて、本作を理解する上でも欠かせない作品になっている。
一方で本作はそうした現状をベースにした上で、ストーリーの主人公は2人。引退していた1980年代黄金期の世代と、今からアクション俳優としてキャリアを重ねたい2000年代生まれの若手の組み合わせだ。ストーリーは正直ほろ苦さを湛えていて、感動させられるというより、むしろ見終わってからも考えさせられる余韻がある。

 

武替道

 

冒頭からシャッキー・チェンの古典「ポリス・ストーリー 香港国際警察(1985)」、永安百貨(ウィンオン・デパート)本店でのワンシーンをオマージュしたアクションを、あの頃のような画質、撮影で見せつけ、私達を引き込んでくる。しかしこの歴史に残る名シーンも、スタントにとって極めて過酷な環境であったことを同時に見せてくる。現場はたくさんあるがどれも無茶な要求で、それをスタントマン達が自らの矜持として「Never say no」と受け入れていたからこそ成り立っていただけの構造。そこをサバイブした者だけにアクションスターやアクション監督への道が拓かれ、多くの無名のスタント達は無名のまま傷を負い、退場を余儀なくされる。
そうした無茶は、当然に要求のインフレを招き、応えきれなくなるとCGにとって代わられていく。それまでのスタントマン達の努力は顧みられる事なく、ただ仕事だけが干上がっていく。それは香港だけでなく、ハリウッドや他の国でも同様だ。アカデミー賞にはアクション部門は今も存在しない。

 

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本作がリアルなのは、董瑋(トン・ワイ)演じるアクション監督・サム(森)への共感できなさだ。80年代に一度引退した彼は、請われて復帰しても旧来のやり方、つまり限界を超える事によって画面の緊迫感を写しこむ方法に固執し、例えばせっかくのやる気ある若者・劉俊謙(テレンス・ラウ)演じるロン(龍)に、終わらないリテイクを要求し続ける。あの時代も知る伍允龍(フィリップ・ン)演じる中間世代・ワイ(威)のやるせない表情が印象的だ。
これはファンの望む伝統とそれを継承しようとする現場の葛藤の物語でもあり、香港アクションの世界にとどまらない話だ。筆者も見ていてサム(森)監督の執着とガンギマった眼にドン引きしたし、それこそ監督の狙いであろう。つまりあの黄金時代を懐かしむのはアリでも、2025年に再現する事はナシなのだ。

そうした現状を踏まえた上で、様々なオマージュも胸を熱くするし、とてもいいエンディングであったし、特に兄の存在がとても良かった。兄に対してのロン(龍)の名台詞は、香港映画に携わる多くの人々の魂の叫びであったようにすら思えた。
本作もまた、良作を輩出し続ける基金の支援によって作られた事も明記しておきたい。「トワイライト~」を見た今ならばより一層胸に響く、香港映画界の叫びが詰まった良作だ。

 

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【トピック】

◯ 2024年9月26日から香港で公開。公開初週は興収ランキングで吳君如(サンドラ・ン)主演のロマンチック・コメディ「ラブ・ライズ(2024)」に次ぐ2位を記録。翌週は「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024)」に次ぐ2位を記録した。
興行収入は900万香港ドル(1.66億円)。

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◯ 日本では2024年11月1日からの香港映画祭 Making Waves2024で上映。翌2025年7月25日から一般公開の予定。

makingwaves.oaff.jp

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◯ 監督の梁冠堯(アルバート・レオン、画像中左)、梁冠舜(ハーバート・レオン、画像右)は、双子の兄弟で今作では2人で共同監督をしている。
梁冠堯(アルバート・レオン)は当初は俳優として「ツインズ・ミッション(2007)」「狂獣 欲望の海域(2017)」「ホワイト・ストーム(2019)」、最近でも「ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件(2023)」などに出演しているが、スタントを志し「スカイ・オン・ファイア 奪われたiPS細胞(2016)」から「追龍(2017)」「スーパーティーチャー 熱血格闘(2018)」「ランアウェイ 香港脱出(2017)」「海關戰線(2024)」などにスタントとして参加している。

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◯ アクション監督(動作指導)を務めた江道海(コン・タオホー)は、1956年にマジシャンや雑技団の一家に生まれ、荔園という1997年まで荔枝角(ライチーコック)にあった遊園地の、劇場支配人である両親の元で育った。幼少より荔園の劇場に出演しながら、劇場に出入りしていた梅艷芳(アニタ・ムイ)や張德蘭(テレサ・チョン)と知り合い、今作主演の董瑋(トン・ワイ)ともここで京劇を一緒に踊った。この時期の洪金寶(サモ・ハン・キンポー)の成功に影響を受け、1975年からスタントマンとして映画界でのキャリアをスタート、数年後にはアクション監督に昇格する。
特に幼少からのマジシャンとしての技術から、ギャンブルでのトリック指導に活躍し、「ゴッド・ギャンブラー(1989)」などの多くの作品に携わる事となった。
アクション監督として「イノセントワールド -天下無賊-(2004)」「ツインズ・ミッション(2007)」などで台湾金馬奨・アクション監督賞にノミネート。「大魔術師Xのダブル・トリック(2011)」でもマジックとアクションの監督を務めた他、数多くのアクション監督を務めている。王家衛(ウォン・カーウァイ)監督「いますぐ抱きしめたい(1988)」や先述の「ゴッド・ギャンブラー(1989)」などに出演もしている。

 

 

◯ 本作は香港電影発展局によって行われる、首部劇情電影計画という映画製作援助によって800万香港ドル(1.48億円)の援助を受けて制作された。この制作費支援はたとえば「毒舌弁護人(2023)」「流水落花(2022)」「年少日記(2023)」など、最近の良質な新世代による作品を多数世に送り出していて、信頼度の高いプロジェクトになっている。

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劉俊謙(テレンス・ラウ)

◯ まだまだ駆け出しの若手スタントマン・ロン(龍)。

◯ 1988年生まれの香港人。ドラマ以外では「夢の向こうに(2020)」の主演で映画初出演、2作目の「アニタ 梅艷芳(2021)」では張國榮(レスリー・チャン)を演じた。 その後、劉德華(アンディ・ラウ)プロデュース・主演の「潛行(2023)」、Netflix映画「此の時、この瞬間に(2023)」、台湾映画「鯨が消えた入り江(2024)」などに出演。
そして何と言っても大ヒット映画「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024)」での"城寨四少"のひとり、信一(ソンヤッ)役で知られている。

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董瑋(トン・ワイ / スティーブン・トン)

◯ サム(森)。アクション監督として映画にすべてを捧げてきたが、今は足を洗い整骨院を営んでいた。

◯ 1958年上海生まれ、香港育ち。幼い頃から京劇を学び、16歳からスタントマンとして映画撮影に参加し始める。李小龍(ブルース・リー)の名作「燃えよドラゴン(1973)」にも出演し、以来「ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌(1992)」、シリーズ第5作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ V/天地撃攘(1994)」などに出演した。
そのかたわらで武術指導=アクション監督も手掛けはじめ、台湾映画やTVBのドラマ、多くの張同祖(ジョー・チョン / チェン・タンチョー)監督作品などに携わる。

主な作品だけでも名作「男たちの挽歌(1986)」、楊紫瓊(ミシェル・ヨー)主演「チャイニーズ・ウォリアーズ(1987)」、初監督作「いますぐ抱きしめたい(1988)」「欲望の翼(1990)」などの王家衛(ウォン・カーウァイ)作品、「ツイン・ドラゴン(1992)」「アクシデンタル・スパイ(2001)」などのジャッキー・チェン主演作、三上博史&元彪(ユン・ピョウ)「孔雀王(1988)」「上海グランド(1996)」「パープルストーム(1999)」「孫文の義士団(2009)」などなど、錚々たるラインナップをアクション監督として手掛けてきた。

「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024)」で知られるアクション監督・谷垣健治氏を下積み時代に引き上げてくれた人物は、この董瑋(トン・ワイ)でもある。

スタントマン 武替道

このシーンも「燃えよドラゴン」でゆかりのあるブルース・リー像のそばだ。





 

伍允龍(フィリップ・ン)

◯ 今や人気俳優となっているワイ(威)だが、かつてサム(森)の下でスタントマンも務めていた。

◯ 1977年アメリカ生まれ。父親がアメリカ・シカゴで伍家國術會という道場を開いている武術家であるアメリカ系中国人で、幼い頃から中国武術に親しみ、蔡李佛拳の6代目弟子となる。13歳より詠春拳を習いはじめ、16歳の時に単身香港へと戻り、葉問の弟子でありブルース・リーが師事した黃淳樑の元で更に鍛錬を重ねるという、カンフーの世界でも王道中の王道を極めたエリートといえるキャリアを重ねてきた。
2000年頃からスタントやアクション俳優、武術指導として芸能界に参画。映画では「悪戦(2014)」や、ブルース・リーを演じた「バース・オブ・ザ・ドラゴン(2016)」「追龍(2017)」「ダブルフェイス 潜入者(2019)」などに出演している。
彼もまた、大ヒット映画「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024)」で敵役・王九(ウォンガウ)役として素晴らしい存在感を見せつけた。

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蔡思韵(セシリア・チョイ)

◯ サム(森)の娘・チェリー。家庭を顧みず母を蔑ろにしてきた父に複雑な感情を抱いている。

◯ モデル・俳優で、台湾に留学し2016年に大学を卒業する前から、モデルとしても活動を開始した。同時にドラマにも出演開始。翌年からは「返校 言葉が消えた日(2019)」をはじめとする台湾映画にも数作出演。昨年もひさびさに「逆強盗(2024)」に出演している。
香港映画には「香港の流れ者たち(2021)」「燈火(ネオン)は消えず/消えゆく燈火(2022)」「全世界どこでも電話(2023)」「ラスト・ソング・フォー・ユー(2024)」、そして郭富城(アーロン・クォック)演じる陳占の妻役として「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024)」に出演している。

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林耀聲(ラム・イウシン)

◯ 若き日のサム(森)。

「縁路はるばる(2022)」などで主演する俳優・岑珈其(カーキ・サム/シャム)もメンバーだったアイドルユニット・Playtimeとして活動を始める。俳優として香港野球チームを描いた「最初の半歩(2016)」に主演。その後「ソク・ソク / 叔·叔(スク・スク、2019)」「風再起時(2022)」「ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件(2023)」などに出演している。

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梁雍婷(レイチェル・リョン)

◯ 若き日のサム(森)の元妻・盈。

「どこか霧の向こう(2017)」での猟奇的な少女を演じて香港金像奨新人賞ノミネート。
名匠陳木勝(ベニー・チャン)の遺作アクション「レイジング・ファイア(2021)」などにも出演しているが、特に香港新世代映画の良作「縁路はるばる(2022)」でさらに知られる事となる。
以降「流水落花(2022)」「燈火(ネオン)は消えず(2022)」「正義迴廊(2022)」「年少日記(2023)」 と立て続けに新世代の映画に出演。「白日の下(2023)」での素晴らしい演技で香港金像奨・助演女優賞を受賞した。
昨年も高齢LGBTQがテーマの映画「從今以後(2024)」とスーパー大ヒット作「ラスト・ダンス(2024)」に出演し、名脇役としての地位も確率しつつある。

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張達倫(マックス・チャン)

◯ ロン(龍)の兄・李世傑を演じたのは張達倫(マックス・チャン)。1978年生まれでドラマ「愛·回家(2012)」によって知られるようになり、「白色強人(2019)」など数多くのドラマに出演した。
映画では「恋の紫煙(2010)」「香港ファミリー(2022)」「カウントダウン(2024)」「プロセキューター(2024)」「水餃皇后(2025)」など近年の出演作が多い。

張達倫

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杜燕歌(トー・インゴー)

◯ 劇中劇として撮影される映画の監督・楚天行を演じたのは杜燕歌(トー・インゴー)。1957年に北京で生まれ、18歳で香港に来た。俳優志望でショウ・ブラザーズの訓練生となったが、普通話の流暢さから配音=吹き替え俳優として重用され、羅嘉良(ロー・ガーリョン)、古天樂(ルイス・クー)、梁朝偉(トニー・レオン)、鄭伊健(イーキン・チェン)ら数多くの俳優達の普通話吹き替えを担当し、「影の影帝」と呼ばれるほどになった。後に俳優としても活動を開始。「大樹は風を招く(2016)」「手巻き煙草(2020)」などに出演している。

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実話のエピソード

ストーリーには実際の撮影エピソードを元にしたものがある。

◯ 冒頭の1980年代シーンは、シャッキー・チェンの古典「ポリス・ストーリー 香港国際警察(1985)」から、永安百貨(ウィンオン・デパート)本店でのシーンを再現したもの。

 

◯ 市中での無許可撮影は、王家衛(ウォン・カーウァイ)の初監督作「いますぐ抱きしめたい(1988)」での張學友(ジャッキー・チュン)の撮影を元にしたもの。主演の董瑋(トン・ワイ)がアクション監督を務めた作品でもある。

 

◯ 後半の段ボールへ飛び降りるシーンは、ジャッキー・チェン&サモ・ハン・キンポー「ファースト・ミッション(1985)」でスタントを務めた錢嘉樂(チン・ガーロウ)が行ったもの。



 

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