香港映画レビュー&解説『不日成婚』&『不日成婚2』名作への助走が既に始まっていた「Ready O/R Knot(2021)」&「Ready O/R Rot(2023)」

不日成婚 - 維基百科,自由的百科全書

不日成婚2 - 維基百科,自由的百科全書

 

【本記事は極力ネタバレせず記述していますが、心配な方は映画鑑賞後にご覧ください。】

『旅立ちのラストダンス(2025)』の陳茂賢(アンセルム・チャン)監督による2021/2023年公開の前作(日本未公開)。意外なほど軽いタッチの都会派ラブコメの連作だが、グッと深みを増す2作目は正に「旅立ちの~」へと繋がっている。公開時より、むしろ今こそ魅力が堪能できる良作。

 

 

【スタッフ & キャスト】

不日成婚

『不日成婚1』
2021年 香港 104分 IMDb評価:6.1/10
監督:陳茂賢(アンセルム・チャン)
出演:陳家樂(カルロス・チャン)衛詩雅(ミシェール・ワイ)朱栢康(チュー・パクホン)談善言(ヘドウィグ・タム)岑珈其(カーキ・サム/シャム)楊偲泳(レンシ・ヨン)

 

不日成婚

『不日成婚2』
2023年 香港 125分 IMDb評価:6.7/10
監督:陳茂賢(アンセルム・チャン)
出演:陳家樂(カルロス・チャン)衛詩雅(ミシェール・ワイ)朱栢康(チュー・パクホン)談善言(ヘドウィグ・タム)岑珈其(カーキ・サム/シャム)楊偲泳(レンシ・ヨン)

 

 

 

【あらすじ】

『不日成婚』
交際5年の恋人・可怡【衛詩雅(ミシェール・ワイ)】から結婚を迫られる阿佳【陳家樂(カルロス・チャン)】は、自由を失う恐怖から男友達らとなんとかして結婚から逃れようとする。だが、彼女側の徹底的な外堀埋め作戦と激しい心理戦に巻き込まれていく、男女3組のリアルな攻防を描いた都会派ラブコメディ。

『不日成婚2』
前作で破局を回避した阿佳と可怡だが、今度は「結婚式の準備」と「義母との同居問題」という現実の壁に直面する。親世代の介入や友人らの新たな転機も絡み、結婚への最終ステップを巡る男女の攻防を描いた続編。

 

 

 

【感想】

『旅立ちのラストダンス(2025)』の陳茂賢(アンセルム・チャン)監督の前作(日本未公開)。意外なほど軽いタッチの都会派ラブコメの連作だが、グッと深みを増す2作目は正に「旅立ちの~」へと繋がっている。公開時より、むしろ今こそ魅力が堪能できる良作。

筆者も陳茂賢(アンセルム・チャン)監督の作品は「旅立ちの~」が初めてで、あれには本当に感動したのだが、かたや前作となるこの2作は、あらすじだけ読むと何だか良くあるラブコメに見えてしまい、なかなか手が出しにくかった。
実際、1は『僕たちは天使じゃない(1988)』『大丈夫(2003)』などの、昔ながらの香港映画ラブコメの系譜に連なるドタバタ喜劇の香りが強い。だが、そこから2になると監督の独自色が花開いていき、しっかりと「旅立ちのラストダンス」の原型と呼ぶにふさわしい出来になっていた。

 

不日成婚

昔ながらのコメディに女性の決断を組み込んだ1作目

2作のストーリーは繋がっていて、3組のカップルがやがて結婚し家族となっていく。
1では、男たちが30歳を過ぎてもまだ子供っぽく、結婚から逃げて気楽な独身の立場を維持しようと、まるでゲームのように男同士が協力して作戦を立てるという、いかにも昔から香港映画にある、特に春節映画(賀歳片)にありそうなコミカルな展開で、昔ながらの香港喜劇テイストを感じる作りだ。
だが表面上はともかく、よく見ると実はストーリーを駆動しているのは全ての女性たちになっている。女性のシビアな決断によって男たちも行動を起こすという、それまでの賀歳片的・男主体コメディの香港映画とは違う、かなり女性の心情を忍ばせた脚本になっているのがわかる。

 

不日成婚

全ての役割を悪役にしない、進化した2作目

そして、それは『不日成婚2』でさらに深化していく。ストーリーや登場人物はそのまま繋がっているが、1以上に衛詩雅(ミシェール・ワイ)と陳家樂(カルロス・チャン)のカップルにフォーカスが当たり、結婚式を準備を始めるところから義母との軋轢、夫とのすれ違いが、次第に生々しくシリアスな匂いを纏い始める。
仕事、妻、母親の板挟みになる夫の陳家樂(カルロス・チャン)とは対照的に、前作から更に成長し、一人の大人の女性として問題に向き合う妻・衛詩雅(ミシェール・ワイ)。たとえば彼女が金燕玲(エレイン・ジン)演じる義母と向き合い対話する、とてもよく見かける嫁姑なシーンだが、両者の静かに熱い演技、2人の歴史・人生観が立ち現れる台詞回しによって、気がつくと涙が溢れてしまう。こんなにベタなシーンで、斬新な演出なども無いのに、ここまで自然に気持ちを揺さぶってくる演出の確かさには、ちょっと驚く。

一方で男性側に対しても、細やかな目線が行き届いていて、彼らを悪者にはしない。後手に回りながらも彼なりに必死で対応し、消耗していく男たち。疲れ果ててふと屋外駐車場で煙草をふかして周りを見渡すと、同じように一人夜風に当たる男たちが、それぞれのクルマの中から静かに、目線や缶ビールでエールを送り合う。
女性たちにも男性たちにも誰も悪役はいない。彼らはそれぞれに悩み、映画はただそれを見つめ、静かに寄り添い連帯する。その目線は、そのまま『旅立ちのラストダンス』と同じ目線になっていて、監督の姿勢はこの時点で既に完成していた事がわかる。

 

不日成婚

『旅立ちの~』での名演を予感させる2人

このシリーズはラブコメなので、前半にはしっかりとコメディパートが用意されている。そこで最高に笑わせてくれるのが朱栢康(チュー・パクホン)だ。妻に棄てられる姿を想像するくだりは、『祥賭必贏(2025)』なんかでの今の芸達者ぶりを知ってれば大納得だが、公開されたタイミングを考えれば、本作こそ初めて彼のコメディアンの才能が知られるきっかけだったのではないだろうか。1の公開は彼が初の大役を演じた『私のプリンスエドワード(2019)』の翌年。そこからこのシリーズを経て「旅立ちの~」での、あの複雑で印象的な兄を演じたという流れは、いかに監督に信頼されているかが伺い知れる。

それは正に衛詩雅(ミシェール・ワイ)も同じで、この『不日成婚2』では主演と言っていい役どころになり、コメディの続編では異例の香港金像奨・主演女優賞にノミネートされる。それを経た「旅立ちの~」ではもう一人の主役である妹を演じることになり、満を持して金像奨・主演女優賞を受賞した。このシリーズ2作から通して見ていくと、彼女がどれほど飛躍し、監督から信頼されてきたのかが、ひとつの物語となって見えてきて、改めて彼女を応援したくなってくる。

 

不日成婚

今だからこそわかる映画の価値

たぶん公開された時に見ても、ここまでの感動は得られなかっただろう。そして、この2作は台詞のチョイスやテンポ、そして香港人らしいリアルなスラングや言い回しでも高い評価を得ているのだが、日本語字幕が無いとその妙味まで味わうのはなかなか難しかった。是非とも今この時期に、せめて2だけでも公開して、日本語字幕でその楽しみも味わい尽くしたい。そう思わせる、監督の才能をより深く理解できる良作だった。

 

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【トピック】

予告編
▶ 本国版予告編(クリックで開きます)


www.youtube.com 《不日成婚》【主預告登場】


www.youtube.com 【《不日成婚2》終極預告片】

 

公開・興行収入・制作費・配信・日本公開

◯ シリーズ1作目『不日成婚』は2021年4月1日に香港・マカオで公開。公開初週の興収ランキングは『ゴジラvsコング(2021)』『STAND BY ME ドラえもん2(2020)』『ワン セカンド チャンピオン(2020)』などに次ぐ7位、翌週には6位へと上昇した。興行収入は601万香港ドル(1.2億円)。

2作目『不日成婚2』は2023年11月30日に香港で公開。公開初週は『年少日記(2023)』『白日の下(2023)』などに次ぐ4位、翌週は『爆裂點(2023)』なども入り5位となった。興行収入は前作を下回る425万香港ドル(8600万円)に留まった。

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◯ 日本での公開、配信予定は現在のところ無い。

 

 

監督

◯ 監督の陳茂賢(アンセルム・チャン、画像左)は、もともとは競馬評論家になりたくて高校生の頃から競馬雑誌の業界に入り、後に映画監督・王晶(ウォン・ジン / バリー・ウォン)所有の競馬雑誌編集部に入社した。
そこで王晶(ウォン・ジン / バリー・ウォン)に文才を気に入られ、脚本家としての手ほどきを受ける。二十歳頃から映像業界に入りドラマ脚本に関わっていく。数年中国で活動した後、監督/俳優の谷徳昭(ヴィンセント・コク)に請われて香港へ戻り、喜劇映画『百星酒店(2013)』『六福喜事(2014)』などの脚本を手掛ける。
初監督した本作とその続編を経て、監督第3作目となる『旅立ちのラストダンス(2025)』で香港金像奨での脚本賞、主演女優賞、助演男優賞、音楽賞、歌曲賞の5冠受賞、18部門ものノミネートという大変高い評価を受けた。

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不日成婚

 

 

 

不日成婚

陳家樂(カルロス・チャン)

◯ カメラマンをしている阿佳。曾可怡と結婚。

◯ 2003年にデビュー。恵英紅(カラ・ワイ、クララ・ワイ)と共演した映画『幸福な私(2016)』で知られるようになり、ドラマ『逆緣(2017)』
1970年代香港のバンド温拿樂隊(Wynners)についての映画『兄弟班(2018)』
『ハード・ナイト(2019)』『我的筍盤男友(2020)』
『アニタ 梅艷芳(2021)』でのアダム・チェン役、
『神探大戦(2022)』など多くのヒット作に出演。
その他『ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件(2023)』『紮職3(2024)』にも出演している。

『私の愛のかたち(2025)』で今年の香港金像奨・主演男優賞にノミネートされた。

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衛詩雅(ミシェール・ワイ)

◯ 曾可怡。阿佳と5年間付き合って結婚した。

◯ 本作『不日成婚2』で、コメディ続編としては異例の香港金像奨・主演女優賞にノミネート。次作『旅立ちのラストダンス(2024)』で香港金像奨・主演女優賞を射止めた。今年公開の『再見UFO(2026)』でも香港金像奨・助演女優賞を受賞している。

モデル業からTVBドラマ『盛裝舞步愛作戰(2008)』で俳優デビュー。それ以外にも「77回、彼氏をゆるす(2017)」「洩密者們(2018)」「ホワイト・ストーム(2019)」「カスタムズ・フロントライン 奪還(2024)」、麥浚龍(ジュノ・マック)監督の大作『風林火山(2025)』などに出演している。

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不日成婚

朱栢康(チュー・パクホン)

◯ Jennyと結婚し、子供も2人いる灰熊。

◯ 本作の次作『旅立ちのラストダンス(2024)』で香港金像奨・助演男優賞を受賞した。

最近の香港映画では彼の姿を見ない作品は無いほど、無数の映画に出演している名脇役だ。
そもそもは、兄である朱栢謙(ジュー・パクヒム)とのバンドでの音楽活動で知られるようになったが、『私のプリンスエドワード(2019)』でのクズな男役で知られるようになり、『香港の流れ者たち(2021)』『星くずの片隅で(2022)』『白日の下(2023)』『離れていても(2023)』『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024)』『祥賭必贏(2025)』『金童(2025)』と、続々と話題作に出演を続けている。
『作詞家志望(2023)』で台湾金馬奨、香港金像奨でそれぞれ助演男優賞にノミネート。これからより一層の活躍が期待される俳優だ。

◯ 兄・朱栢謙(ジュー・パクヒム)も『白日青春(2022)』『正義迴廊(2022)』『星くずの片隅で(2022)』『白日の下(2023)』などなど、出演作が増加中。

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談善言(ヘドウィグ・タム)

◯ 1のオープニングで灰熊と結婚したJenny。子供が2人いる。

◯ 1990年生まれ。方力申(アレックス・フォン)や余文楽(ショーン・ユー)、蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)などを輩出した人気ドラマ、Y2Kシリーズのひとつ『DIY2K(2012)』で人気になる。香港野球チームを描いた『最初の半歩(2016)で香港金像奨新人賞にノミネート。『小男人週記3之吾家有喜(2017)』『告別之前(2017)』などに出演。
女子校での同級生との恋愛を描いた『はじめて好きになった人(2021)』では楊偲泳(レンシ・ヨン)とW主演。鄭秀文(サミー・チェン)主演の『流水落花(2022)やMIRROR呂爵安(イーダン・ルイ)らが出演した家族崩壊の物語『香港ファミリー(2022)』、出産の苦労を描いた主演作『母性のモンタージュ(2025)』、今年4月公開の主演作『搗破法蘭克(2025)』などに出演している。

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不日成婚

岑珈其(カーキ・サム/シャム)

◯ 鄭偉健。余詩詠(Jessica)が気になっていたが友人のままであった。

◯ 監督の次作『旅立ちのラストダンス(2024)』にも続投している。

俳優で歌手。子供の頃に見た劉德華(アンディ・ラウ)の『フル・スロットル/烈火戦車(1995)』を見て俳優になる事を決意。17歳で映画出演を果たし、その後も香港電台を中心に数多くのドラマに出演した。
香港野球チームを描いた『最初の半歩(2016)』や、陳詠燊(サニー・チャン)監督のヒット作『逆流大叔(2018)』、ViuTVのヒットドラマ『IT狗(2022)』に出演。日本では同時公開した『縁路はるばる(2022)では主演し、『私のプリンスエドワード(2019)』に出演の他、『ママの出来事(2022)』や梁朝偉(トニー・レオン)&劉德華(アンディ・ラウ)主演の『ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件(2023)」と、多くの人気作に出演している。

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楊偲泳(レンシ・ヨン)

◯ Jennyの友人・余詩詠(Jessica)。鄭偉健とはJennyの結婚式で会っただけの友人だった。役名は彼女の芸名をもじったものになっている。

◯ ドラマやバラエティ番組で活躍してきたが、女子校での同級生との恋愛を描いた『はじめて好きになった人(2021)』では談善言(ヘドウィグ・タム)とW主演し映画デビュー。
黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)主演の大ヒット作『毒舌弁護人(2023)』での弁護士役や『祥賭必贏(2025)』、古天樂(ルイス・クー)主演作『私立探偵(2025)』などに出演。今年の黃子華(ダヨ・ウォン / ウォン・ジーワー)主演による大ヒット春節映画に『夜王(2026)』もホステス役で出演している。

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その他の俳優

◯ 阿佳の母親を演じたのは金燕玲(エレイン・ジン) 。女手一つで彼を育て上げた。
本シリーズ『不日成婚2(2023)』で香港金像奨・助演女優賞にノミネートされた。

1970年代以来数多くの映画に出演し、香港金像奨で4度、台湾金馬奨で2度の助演女優賞を獲得した、まさに名脇役。
映画『チョウ・ユンファの 地下情(1986)』『人民英雄(1987)』で2年連続、さらに『九龍猟奇殺人事件(2015)』『誰がための日々(2016)』で再び2年連続の香港金像奨・助演女優賞受賞。『エドワード・ヤンの恋愛時代(1994)』と「誰がための日々(2016)」で台湾金馬奨・助演女優賞を2度受賞している。
陳茂賢(アンセルム・チャン)監督の次作『旅立ちのラストダンス(2025)』にも続投している。

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不日成婚

 

 

◯ 男たちの友人となる樂華噴火龍役は梁雍婷(レイチェル・リョン) 

◯ 監督の次作『旅立ちのラストダンス(2024)』にも続投している。

『どこか霧の向こう(2017)』での猟奇的な少女を演じて香港金像奨新人賞ノミネート。
名匠陳木勝(ベニー・チャン)の遺作アクション『レイジング・ファイア(2021)』などにも出演しているが、特に香港新世代映画の良作『縁路はるばる(2022)』でさらに知られる事となる。
以降『流水落花(2022)』『燈火(ネオン)は消えず(2022)』『正義迴廊(2022)』『年少日記(2023)』 と立て続けに新世代の映画に出演。『白日の下(2023)』での素晴らしい演技で香港金像奨・助演女優賞を受賞した。
昨年も高齢LGBTQがテーマの映画『これからの私たち - All Shall Be Well(2024)』『スタントマン 武替道(2024)』に出演し、名脇役としての地位も確率しつつある。

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◯ 阿佳たちもメンバーである「九叔俱樂部」のメンバー・Jackyを演じたのは白只(マイケル・ニン / バイ・ジー)

監督の次作『旅立ちのラストダンス(2024)』にも続投している。

『九龍猟奇殺人事件(2015)』の犯人役で知られるようになったが、元々はギタリストであり舞台劇での俳優・演出として活躍していた。
「九龍猟奇~」で香港金像奨・助演男優賞を受賞。以来、『大楽師(2017)』『アニタ 梅艷芳(2021)』『風再起時(2022)』『別叫我"賭神"(2023)』、さらに昨年のヒット作『ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件(2023)』『盗月者 トウゲツシャ(2024)』など、年々重要作への出演が増している。

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◯ 曾可怡の祖母を演じたのは邵音音(スーザン・ショウ / シュー・ヤムヤム)

1950年香港生まれで、台湾で看護学を修め客船看護師として世界を巡った後、70年代半ばに香港で映画デビュー。ショウ・ブラザーズなどの作品で妖艶な「艶星(セクシーシネマのスター)」として一世を風靡する。
1978年のカンヌ国際映画祭に映画『官人我要』で脚光を浴びるも、政治的背景から台湾当局のブラックリストに載り、長年の低迷期を経験。しかし2000年代に奇跡の復活を果たす。年齢を重ねて培った圧倒的な凄みとユーモアを武器に怪演女優へと進化し、『野。良犬(2007)』『燃えよ!じじぃドラゴン 龍虎激闘(2010)』で香港電影金像奨の最優秀助演女優賞を2度受賞。波乱の人生を乗り越え、現在も香港映画界のレジェンドとして唯一無二の存在感を放ち続けている。

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