昨年秋、香港に行った際にデモの様子も少し見てきた。
十二分に安全に配慮して行ったものの自分の中の記録にとどめておき、公開するつもりは無かった。だが遂に、恐れていたことが現実となってしまったこの日を、決して忘れないように、ここに残しておこうと思う。
"香港人は復讐する" 油麻地にて
彌敦道(ネイザン・ロード)上に描かれたスローガン。
訪れたのは2019年11月15、16日。15日の朝にはこういったデモの呼びかけもあったが、それほど大きくはならなかった。11月17日夜には香港理工大学での警察の突入が始まる、その直前のタイミングであった。
尖沙咀の警察署も、正門を閉じて対応。
タクシーに乗っても通行できない区間が多く、大きく迂回する。黃埔(ワンポア)駅前を通るが、紅磡(ホンハム)に近いこの駅もデモ隊に攻撃され、封鎖されていた。
"理念是刀槍不入(理念は死なない)"
"狗官V 小江V" 狗官は警官を犬と呼び、反権威のVサインで反抗の意を示しているのだが、小江は最近でてきたスラングなのだろうか。小市民というようなニュアンスなのだろうか。
油麻地にて
女人街
旺角(モンコック)駅
旺角(モンコック)付近の彌敦道(ネイザン・ロード)上に描かれたスローガン。
旺角(モンコック)駅交差点の信号は破壊されていた。
信号が動いていない中、恐る恐る通過していく自動車。
中国社会科学院の于建嵘(于建ロン)を非難するビラ。天安門事件を応援したにも関わらず中国の言論をリードしているため、だろうか。
彌敦道(ネイザン・ロード)はほとんどのバスが運休しており、夕方とはにわかに信じがたい程の空き具合であった。
中国系の携帯電話会社、シャオミ(小米科技)の店舗は破壊されていた。
中国銀行も同様であった。
こちらは牛丼の吉野家。香港法人が中国寄りだという事で、同様に襲われた。
こちらの吉野家も、破壊されてはいないが"黒商"と書かれている。
中央下の、水に人が浮いているようなビラは"香港返還には学生の犠牲が必要なのか"と書かれている。
警察の警を黒として、非道な行為を非難しているビラ。
翌朝、11月16日早朝の香港理工大学。施設前の路上には学生はほとんどいなかった。出勤のためか、一般の人々がちらほらとこの場所を通り抜けて紅磡(ホンハム)駅へと向かっており、自分もその流れに乗った。
紅磡(ホンハム)駅前の香港海底トンネル料金所付近は、破壊された上にまだ学生たちによって占拠されており、強い緊張感に満ちていた。その横を駅へと急ぐ人々が通っていく。この画像はそこから少し離れた場所である。
大学北側の西九龍ハイウェイもレンガで封鎖されていた。