アルゴ

を今、見た。

アルゴ

 

皮肉な映画、というのが印象。
かたや国の一大事を国民挙げて古典的なやり方で努力している姿を延々と見せ、かたや「馬鹿げた作戦」を結局成功させる姿ってのは、皮肉でしかない。

何を話しているのかわからない人の切迫感、というものの果てしない距離感をすごく感じた。ペルシャ語もスワヒリ語も同じ。文化的な距離感、会話を理解できない距離感が下手な冗談も言えない緊張感を帯びる、あの感じ。

しかし、作戦成功を賞賛するのも違和感を感じるし、僕たちは多分大多数が自然にイラン人サイドに寄り添ってしまう、それもちょっと待てと思う。そしてどちらにも共感できなくなってやけに冷静な自分が取り残される感じだった。それでも、この事件についてウィキペディアで調べるだけでも甲斐はあったと思う。少なくともイランとイランの人々への親近感は確実に増した。

このアメリカへの皮肉、ジョージ・クルーニーの立場っていつもこんな視点だな。