中国映画レビュー「跳舞吧!大象 Dancing Elephant」

跳舞吧!大象 Dancing Elephant

 

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《跳舞吧!大象》终极预告(艾伦/金春花/彭杨/宋楠惜/静芳)【预告片先知 | 20190718】

 

【スタッフ & キャスト】

 

2019年 中国
監督: 林育贤(林育賢、リン・ユゥシェン)
出演: 艾伦(アイルン、アレン・アイ)金春花(ジン・チョンフア)彭杨(パン・ヤン)宋楠惜(ソン・ナンシー)静芳(ジン・ファン)

 

 

【ストーリー】

 バレエが大好きな13歳の少女、黎春夏【金春花(ジン・チョンフア)】は交通事故に遭い15年間に渡って昏睡状態になっていた。改めて目覚めた時、彼女は体重100kgまで太っており、精神は13歳のままであった。
それでも踊りの夢を諦められない黎春夏は、当時の友人たちと鬼コーチ皮鲍十【艾伦(アイルン、アレン・アイ)】の元でダンスのレッスンを始める。

 

【感想】

 ストーリーそのものはオーソドックスな夢に向かって努力する話で、ディテールでコメディ要素を作っている。主演の4人の女優はキャラも立っているし共感しやすい。特にダンスと音楽がしっかりとできあがっていて見ているだけで盛り上がるクライマックスシーンに仕上がっている。
細かな演出はややオーバーで、クセが強くてノイズになっている。かたや主人公の足が悪い設定については活かし方が不足している印象で、なんなら無くても良いのにとか思ってしまった。
4人の描き方は、地に足がついているのでとても実在感がある。誰もが15年前の友情に心を砕けない事情もある。その点もきちんと描いていて、それでもなお一緒にやろうと再決意するという流れが自然で美しい。
全体的にはとても健やかな女性のスポ根ドラマになっていて、気持ちよく見れた。

 

【トピック】

・監督の林育贤(林育賢、リン・ユゥシェン)は台湾人。自身初の映画であった体操を練習する子どもたちのドキュメンタリー「ジャンプ!ボーイズ翻滾吧!男孩、2005)」がヒットし、「翻滾吧!」シリーズを計3作制作した。本作のテーマである体操やタイトルも「翻滾吧!」シリーズに関係している。また、2006年には障害を持つ子供のドキュメンタリー「大象男孩与机器女孩」を制作しており、このタイトル内の”大象”は本作でも同じように”子供らしい自由奔放さ”を示していると思われる。他の監督作は「シチリアの恋谎言西西里、2016)」など。
・コーチ役の艾伦(アイルン、アレン・アイ)は喜劇集団・開心麻花のトップスター。最近は本当に売れっ子である。主なものだけでも「西虹市首富(2018)」「李茶的姑妈 (2017)」「羞羞的铁拳(恥知らずの鉄拳, 2017)」などなど。「人间·喜剧 The Human Comedy」にも主演している。
・主人公の金春花(ジン・チョンフア)も同じく開心麻花に所属している。映画出演はほぼこれが2作目、もちろん初主演。
・友人役の3人の女優も、皆これが初の主役級の出演となる。