映画の日なので、IMAXで「シン・ゴジラ」を見てきた。
ここ最近では最も良かったかもしれない。
完全に3.11を下敷きにした、ディザスター・ムービー。
しかも、自衛隊が国内で武力使用する局面を描くという、
最もありそうであって欲しくないストーリー。
その描き方も、内閣の危機管理室を中心に、実務側の
緊張感をゴリゴリに描いている。
仮にあの震災が、
更に大規模で、首都圏を襲う事になっていたら
正にこの通りになるだろうと思わせる。
まるでシミュレーションを見ているようなリアリティ。
未知の危機に対して、対象の状態を観測しながら
対策を立て、更に住民を避難させる。更に立法も
視野に入れながら武器使用すら検討・実行する。
自分があの危機管理室の一員だったら、果たして
何ができるか、3.11のあの時にもこんな風にできた
のだろうか。
首都圏360万人の避難とか、難題すぎる…
もう、ゴジラが圧倒的すぎて正に絶望する瞬間に
何度も至る…こんなんどうしたら良いんだよ…
どうしても戦後延々と守ってきた自衛隊の武器使用を、
自衛官たちの出撃を許さざるを得ない絶望…
とてつもなく悲しくなり、思わず落涙してしまった。
事実、将来の危機はこうして起こるに違いない。
安保体制についての甘い議論を一蹴するしかなくなる。
余貴美子の防衛大臣の説得力が凄まじい。